アシガール・私的(素敵?)覚え書き 第5回 -2-



アシガール・第5回「走れ!初デート」-2-


城門前。初デートの別れ。

  • 唯「じゃあ、ここで」
  • 忠清「ご苦労であった」


うなずき、去りかける唯。

  • 忠清「ところで唯之助」
  • 唯「ん?」
  • 忠清「まだ腹は決まらぬか?」
  • 唯「えっ? それは…どういう?」


唯のアタフタした反応を見て、うれしそうな忠清。


駅改札口の別れのようなシーン。


忠清は「まだ腹は決まらぬか?」と冗談ぽく言うが、けっこう真剣に問うている。腹が早く決まって欲しいのだろう。唯への思いが確実になっている。



直後に天野信茂が出てきて、忠清の結婚が決まった話をし「生きているうちに若君のお子の顔が見られるとは…」と泣く。


唯とデートしたばかりなのに、忠清は「松丸の姫との婚儀がなれば、羽木にとっても大きな利になろうのう」など言うのだ。

ここは戦国。結婚は政略なのだ。


この段階では、唯も忠清も「正室になるのは無理!」と思っているのかな。そこまで明確には考えていないのかな。


腹を決めて……、ガンバレ、唯!





暗殺の矢で胸を射抜かれた忠清のもとに、唯が現れる。

  • 忠清「なぜであろう、お前が来るような気がしていた」
  • 唯「若君様、私が和議を勧めたりなんかしたから」
  • 忠清「決めたのはわしじゃ...」


涙を浮かべる唯。

  • 忠清「泣くな、これも世の定め...」


首を横に振る唯。

  • 唯「こんなもんが定めなはずない!」


忠清は、「(和議を)決めたのはわしじゃ...」と言う。


だれかの助言や示唆で決定した事柄があるとする。「あの人が勧めたから」、「私は言うとおりにしただけ」と思いがち。
「決めたのはわし!!!」。決定権を持って行使したのは「わし」。さすが忠清。


「これも世の定め...」と自分の命にあきらめている忠清。戦で大勢の人が殺されたのを見ているし、それどころか、忠清自身がおそらく幾人も殺してきた。


唯は「こんなもんが定めなはずない!」と言い切る。平和な世に育ったから。そして、忠清に平和な世を教えたいから。






唯は忠清に脇差を握らせる。

  • 唯「これ持ってください」
  • 忠清「これは…」
  • 唯「説明してるひまはありません。とにかく私の言うとおりに。これを抜いてください」


唯は走り書きの手紙を忠清の着物の胸元に差し込む。

  • 唯「向こうには弟がいます。母は医者です。若君様を必ず……必ず助けてくれます!……私を信じて」


忠清を見つめる唯。

  • 忠清「やはり、お前は面白い」


脇差を抜く。

  • 忠清「これで…よいのか?」


体の力が抜ける。

  • 唯「若君!」
  • 忠清「お前はふくであろう」
  • 唯「はい、ふくです。ごめんなさい」
  • 忠清「まことの名は?」
  • 唯「唯です。……速川唯」


忠清の体がタイムマシンの力で透明になっていく。

  • 唯「若君様ぁ!」


♪ if you ask me, if you ask me
 I’ll be anything you want me to be ♬


「Nothin's enuf」
 if you ask me, if you ask me
 I’ll be anything you want me to
 if you ask me, if you ask me
 I'll be a small flower on a lost path
 Living in an empty bowl filled with diamonds
 still feeling that's just not enuf
 Don't matter how he feels about me
 still being in love with him is enuf


(作詞 Mimosa 作曲 Yumi Tono  歌 Kyoko Endo)


あなたがのぞむなら
わたしは あなたのなってほしいものになるわ

あなたがのぞむなら
うしなわれたこみちの ちいさい はなにだってなるわ


「 if you ask me 」の歌声と同時に、ゆっくりしたリズムで入ってくるギターのかすれたささやき。


満月に祈る唯。


忠清は3分でもどってくるはず。信じたい…、しかし…。


唯の願いに添うようにやさしい響きが流れる。


凄い。このシーンにはこの音楽しかない! そんなふうに思えてくる。高まってくる潮に合わせ、す〜っと入り込んでくるメロディ。すべての音がパタッと途切れたときのドキドキ感。







疑問


◯ 尊の実験室で唯が戦国へ飛ぼうとしているとき、「おーい、尊、いるか」「ここ開けて!」とドアを強く叩く両親。かなり、急いでいるようす。どんな用事があったのだろうか。


◯ 戦の後の城内。忠清は、平伏する成之に偶然出会う。成之のほうは忠清が来ることを知っていたらしい。すると、その側を忠高が通り過ぎる。
思わせぶりな不思議なシーン。
どこかに繋がっていくのだろうが、今のところ分からない。



  
(つづく)

#アシガール #伊藤健太郎 #黒島結菜

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