アシガール・最終回 -2-「若君といつまでも!」
忠清を救いに行ったはずの成之たちを、伏兵が襲う。
そこに現れた忠清は成之と共に闘い、高山の兵を斃す。
忠清は「唯が撃たれた」と教えられ、急ぎ羽木の陣へ向かう。
- 忠清「唯! 唯 !! 」
女物の着物に着せ替えられた唯が、むしろに横たわっている。
- 唯「若君、無事だったんだ」
- 忠清「たわけ、この忠清をたばかり、ひとり山を下るとは」
起き上がろうとする唯を助ける。
- 唯「でも、うまくいったでしょ?」
- 忠清「この大たわけ!」
唯を抱きしめる忠清。
この光景を陣幕を上げて覗いていた成之、木村、源三郎、小平太、如古坊らは、そっと幕を下ろす。
ピンクの着物を着ている唯を見て、初めて「おなごであった!」と驚いているような小平太。
その口が「ナント!」と動いている。
お~い、小平太さん。義理の兄妹として同じ屋根の下で暮らしていたんじゃないの? 唯の剣術の先生だったんじゃないの?
どこを見ていたか疑いたくなる小平太さん。そんな些細( !? 男性か、女性かだぜ!)なことにこだわらないのは好きだけど……。
唯はこの時、怪我と疲れと寒さで意識朦朧。たぶん、忠清に抱きしめられている自覚はない。
いいさ、いいさ、大仕事をしたのだから。
忠清は、唯のどこか性を超越しているところや、童のようなところも愛しているのだろう。
(つづく)
#アシガール #伊藤健太郎 #黒島結菜