「健太郎のオールナイトニッポン0」(2019年1月19日放送)
「若君を創る」 伊藤健太郎
2017年9月23日より「アシガール」の放送が始まった。このドラマでは、皆さんに声をかけていただく頻度がグンと上がった。
「アシガール」のオーディションを受けたのは、僕が二十歳のとき。監督にしごかれながら撮影に取り組んだ。
5話ぐらいの撮影をしている時に、1話のテレビ放送が始まった。初めてテレビで自分のやった若君の姿を見てみると、ダメダメだった。何も出来てない自分を見て、よりエンジンがかかった。若君の考え方や若君の強さの意味を考え始めるようになった。そこから若君を、5話、6話、7話、8話・・・と創りあげていくようになった。
1話は僕にとって本当に刺激になった。若君と一緒に僕も成長できたのではないかなと思っている。
若君は強く優しい。18歳の若君は、当時の戦国武将では考えられないような考え方を持っていた。命の大切さに対する思いなどを、より若君として考えていった。
「アシガールSP」(2018/12/24放送)のための撮影が始まったころは、ドラマから1年くらい空いていてとてもプレッシャーと緊張があった。現場ではドラマとほぼ同じスタッフ、キャストで創っていった。1話から12話までの言われたことを全部思い出しながら、全部見返しながら、考え直しながら、やっていった。
「アシガールSP」は、ドラマの時の監督だった中島さんとは違う方だった。もし、なめた若君を創り上げたら “中島さんに殺される” と……。
それが全てではないが、全力でやらせていただいた。あとで、プロデューサーさんに聞いた話では、中島さんが「よしよし」と言ってくれたので「ああ、よかった!」と思った。
僕にとって、羽木九八郎忠清というのは大事な役になった。