アシガール・最終回 -10-「若君といつまでも!」
唯の涙を指でぬぐう忠清。
- 忠清「心得た。許す」
- 唯「本当に?」
- 忠清「なればわしは二度と戦のなきよう、力を尽くすのみじゃ」
唯の頬かむりを外す忠清。
- 忠清「お前を戦場に出すことのないようにのう」
唯の髪を撫でて整える忠清。
- 忠清「これからは、わしがお前を守る」
- 唯「若君」
♬ 青く可憐に 咲き乱れるふるさとは遠く 荒れ果てた道で
助けもなく それでも空をあおぐ ♫
忠清に飛びつく唯。
戦国の世にいて「二度と戦のなきよう、力を尽くす」………
なんて、あり得ない。
戦国武将が戦をしない選択をすることは、ほぼ不可能だ。 でもでも、忠清はそう言いたかった、そう言わざるを得なかった。
結婚するのと、守るのとの二者択一。
唯は「守る」を選んだ。
「結婚しなくてもいい!」と言い切った。 結婚なしで忠清の命を守るためには、唯は忠清の正室や側室(?)をも含めて「守る」ことになる。
そ、そ、それは、ムリムリムリ!!
で、ござろう。
戦国の男・忠清が唯の言葉に応えなくていいはずがない。
「わしがお前を守る」と。
♬ 孤独な夜も 悲しみもあるわ
だけどもう何も 欲しくはない
もう誰のご機嫌も とりたくない
私はワイルドフラワー
トゲのついてる花
私はワイルドフラワー
強い強い花 ♫
「ワイルドフラワー」をBGMに
唯が忠清と初めて会い
馬を追い
忠清の胸に矢が立ち
合戦の場で気を失い
煙の中のおんぶ
走る走る
雑草を食べる
蹴飛ばされる
馬上の二人
・・・・
爽やかに明るく叫ぶ唯!