♪ おもいで らんらん (42)「お蕎麦屋さんのお嫁さん」

(42)「お蕎麦屋さんのお嫁さん」

近所のお蕎麦屋さんは、おじちゃんもおばちゃんも信州が故郷です。

私の家では、お店で食べることはあまりありません。

ふだんは、「生そば」と「つゆ」を買うのです。

 

小学校一年の頃は、出汁の匂いのする厨房に入りこんで、お手伝いと思いこみ余計なことをしていました。おばちゃんはそんな私を邪魔にはしないで、洗い物や簡単な掃除の仕事をさせてくれました。


そして、

「大きくなったら、うちのお嫁さんになりなね」

と、必ず言いました。

そこの家には若いお兄さんが二人いました。いつも蕎麦の仕込みや、配達で忙しくしています。

おばちゃんは

「どっちのお嫁さんでもいいよ」

と凄いことも言いました。

『ふーん、そうやって決まっていくのかな』

さいころの私はぼんやりと考えていました。


しばらくの間、おばちゃんは

「うちのお嫁さんになりなね」

と、同じことを言って私をからかっていましたが、そのうちパッタリ言わなくなりました。

お兄さんたちがお嫁さんを迎えたからです。


母のいない日、父と二人でお蕎麦屋に行きました。

父はカツ丼、私はおかめそばを注文しました。具がたくさんのおかめそばは熱々で美味しくて、具だけでもお腹がいっぱいになりました。


信州の土地の名前がついたお店……。


今もお店は続いています。

 

 

 

春の花の競演

オオデマリ

 

コデマリとはまったく違うらしい。

オオデマリはスイガズラ科。

コデマリバラ科

 

 

 

オダマキ

 

イカリソウと間違えやすい。

これはオダマキ、たぶん。

 

 

 

 

コナラ

長く垂れる花。

ツツジ、ヤマブキ、カエデ……に囲まれて春を満喫。

 

 

 

那須の山とつつじ。

 

 

 

♪ おもいで らんらん (41)「ボート部員のお尻」

(41)「ボート部員のお尻」

父の弟のマサおじさんは、大学生のときボート部でした。

ボートが好きで就職してからは企業のボート部に入りました。

ときどき練習の後、私の家に来て泊まります。

 

私が幼稚園生だったころ、襖を開けて部屋に入ったらマサおじさんはうつ伏せに寝て父に薬を塗ってもらっていました。

「イタッ! イタッ! イタ〜ッ!」

と、大声。

お尻は真っ赤っ赤。強くボートを漕ぐとお尻の皮がめくれてしまうのだそうです。

「ほら、ほら、動くな!」

と、父はなだめながらも楽しそうです。

薬をつけるときも、座るときも、お尻をタオルで拭くときも大騒ぎです。


練習を見に行ったことがあります。

長い水路に細長いボート。

たくさんのボートが、ミズスマシみたいに水面を滑っていました。


おじさんは会社に勤めていましたが

「やっぱり空の下で働きたい」

と、植木屋さんになりました。

体が大きく丈夫で、高いところに登ってもバランスがよく、

「植木屋はオレの天職かもしれない」

と言っていました。


「お客さんから『庭をきれいに造ってくれてありがとう』と言われるのが一番うれしいよ」

 

好きなことを仕事にしたマサおじさんは楽しそうでした。

 

 

 

藤城清治さんは 99歳

藤城清治美術館へ

藤城清治美術館への道

 

 

 

美術館のお庭にはステンドグラスのあるチャペル。

ツツジと赤レンガの色合いがすばらしい。

 

 

 

影絵作家の藤城清治さんは、4月17日が誕生日。

1924年大正13年)のお生まれ。

 

これは、入り口に飾られた直筆の絵。

 

ライブペイント(直筆)

   2023

2023年4月17日に行われた藤城清治先生 99 歳お誕生日

イベントにて行われたライブペインティングの作品です

 

 

 

道の駅 友愛の森のこいのぼり

レンゲツツジ

 

華やかに開花する。

 

八幡のツツジ群落ではレンゲツツジが見事に咲く。

なぜ大群落になるかというと、牛や馬が他の植物は食べるのにレンゲツツジは残すから。根に毒があるのを知っている。この花の蜜にも毒があるらしい。

 

 

 

 

友愛の森の広場。


今日は、こどもの日。


勇ましい幟旗と大きな鯉のぼり。

 

友愛の森の直売所は9時に開店。いつも行列になる。

今の野菜は、キャベツ、菜の花、ネギ、しいたけ、アスパラ、キュウリ、ミニトマト、ベビーリーフ、ラディッシュ、スープセロリなど。


新鮮な野菜を買うなら、絶対におすすめ。

 

 

 

 

今年の「なすべん」は…… ホテルエピナール

ホテルエピナール
和匠ダイニング 菜す乃

 

エピナール駐車場のヤマザクラ

 

 

 

なすべん。

蓋を開けるのが楽しみ。

 

20食限定(1日)1546円 税込 1700円

 

 

 

 

那須高原和牛赤味噌煮。
和牛もおいしいが、大根に味が染みているのがまたいい。

プレミアムヤシオマスちらしずし。
混ぜて食べると昆布の味が効いてくる。

左斜め上、郷土“耳うどん”の掻き玉汁。
人気メニューを復刻したそうだ。

 

 

 

 

那須どりの竜田揚げ
味噌汁、小鉢、香の物、自家製プリン


1100円 税込 1210円

 

 

 

 

若葉が萌える。

 

 

♪ おもいで らんらん (40)「ベニスの裁判官は血の気がない !?」

(40)「ベニスの裁判官は血の気がない !?」

中学校の文化祭。

演劇部の演目に「ベニスの商人」がありました。

 

私は演劇部ではなかったのですが、人数が足りなくて応援出場でした。

台本を印刷したり、舞台の大道具・小道具を作ったり、準備がたくさんありました。

 

稽古をくりかえしてもうじき当日というところで、私は急病になりました。

入院して手術もしたので、みんなが心配してくれました。

 

『もう劇には出られない』と諦めました。


ところが、予後がまあまあで退院が早まりました。

少し痩せて、ちょっと危なっかしい足取りでフラフラと学校に行くと、

「わぁ、よかったね!」

「これなら出られるよね」


「・・・ えっ !?」

まさか手術直後の私が・・・!


「急だったでしょ。だから、代役を立てる暇がなかった」

「お願い、出て!」

と頼まれました。


つい、その気になって出場することにしました。

私の役は裁判官です。裁判官の衣装は兄の制服を借りました。前立てが隠しホックになっている、やたら格好のいい服でした。私にはブカブカで袖口を中へ折り込みました。丈は仕方ありません。長ランみたいです。


  さあ、証文のとおりにするがよい

  肉のみを切り取れ!

  ただし、血を一滴でも流したなら……


なんとか無事に舞台を終え、衣装を着たまま校庭でみんなと撮った写真。

その中には、血の気のない顔の私がいます。


お医者さんには

「手術したばかりで、無茶だよ!」

と、しっかり叱られました。

 

♪ おもいで らんらん[もくじ] - 那須高原のとっておき!

 

 

 

 

 

マンホール 東京都 大田区

大田区 東京下水道合流マンホールの蓋

 

大田区公式PRキャラクター「はねぴょん」と飛行機

 

大田区にある羽田空港から「はねぴょん」が飛行機に乗って世界にはばたくデザイン。

 

蒲田駅西口 駅前広場

2021年6月に設置

 

 

 

♪ おもいで らんらん (39)「遠足の前の日」

(39)「遠足の前の日」

母は洋裁が好きでした。

遠足の前の日までは、どんな服を着て行くのかわかりません。私が寝るまで母は別の仕事をしていました。私が寝てから、やっと服作りを始めるのです。

デザインを決めて布を買って型紙を作って裁断して・・・と、そこまでは私の知らないうちにやっていたのでしょう。

夜通しかけて縫ってくれました。朝、目覚めると枕もとにキチンとアイロンを掛けた服が畳んで置いてありました。

必ず畳んでありました。

「出来上がったらそのまま置いてもいいのに。どうして畳むの?」

と聞いたら

「ていねいに畳んでいく途中にね、針なんかの危険なものが混じっていないか、糸のほつれや余分な糸の切り忘れがないか、触って確かめているのよ」

と、母は言いました。

 

遠足には、ワンピースが多かったように思います。

時々デパートの洋裁部から頼まれて注文服を縫っていました。私は仕事にくっついて、余分なミシン糸を小鋏でチョキンと切る手伝いをしました。

 

ランドセルと同じに、リュックも手作りでした。外側にポケットが二つついていて腕時計のベルトの留め金と似た形のもので留められるようになっていました。リュックの口は紐を引いて縮める形でした。


晴れても曇っても、母の作ってくれた服とリュックで出かける遠足は大好きでした。