隠れ屋「きたざき」


レストラン「きたざき」


表のメニュー表がすてき。


那須街道を上る途中のアジアンオールドバザールで右折し、ステンドグラス美術館へ向かう道の右側にある。


いつか行ってみようと思っていた。







コンセプトが「森の隠れ家」という名の通り、ひっそりと建っている。







サラダ


次の写真の塩漬豚バラ肉のはちみつ焼きに付いている。


「えっ」、ランチのおともじゃないよと思うほど、皿が大きい。







塩漬け豚の蜂蜜焼き サラダ+パンまたはライス付き 1300円


名物の蜂蜜焼きは、塩漬け+蜂蜜の甘さがなんともいえず食べやすい。








スペアリブ  サラダ+パンまたはライス付き 1600円


トマトベースのソース。


盛りつけがきれい。






おしゃれで落ち着いた雰囲気。


また行こう!

  • 「きたざき」レストラン

 
 

 アシガール・私的(素敵?)覚え書き 第10回 -3-




アシガール・第10回 -3-「「その結婚ちょっと待った!」


長沢城を逃げだそうとした唯は、座敷牢に入れられる。
宗熊が煎り豆を持ってくる。

  • 宗熊「父上にここに閉じ込められたとき、よう食べた」
  • 唯「あ…、ありがとう」


格子の隙間から巾着を受け取り、中の煎り豆を食べる唯。
唯を見つめる宗熊。

  • 唯「あんたさぁ、あんな親熊の言いなりに私と祝言なんか挙げさせられちゃって、それでいいわけ? あんなに、たたかれてさ」
  • 宗熊「父上はわしを鍛えようとされておるのだ」
  • 唯「けど、それが嫌で逃げようとしたんじゃないの? 違う?」
  • 宗熊「わしは!、総領なので…」
  • 唯「総領が何よ! 私だって、足軽だよ!」
  • 宗熊「はぁ?」
  • 唯「あっ、いや、まあ。心はいつも足軽というか、うん。とにかくもっと自分に自信を持って。戦だって、祝言だって、人の言いなりになってちゃだめだよ」
  • 宗熊「確かにこれは、わし自身が努めねばならぬ事なのかもしれぬ」
  • 唯「そうそう、その通り」
  • 宗熊「阿湖姫とおると、このようなわしでも何かできるのではないかと、そう思えてくる」
  • 唯「そうそう! その調子!」
  • 宗熊「阿湖姫との祝言がまこと楽しみじゃ!」
  • 唯「そう!そう! えっ? って、違う!!」
  • 宗熊「明日、松丸より兄上の義次殿が参られるそうじゃ」


嬉しそうに去って行く宗熊。

  • 唯「あ に う え ?」


宗熊の存在は、忠清にとっては敵の嫡男。しかも恋のライバル( !? )。
唯にとっては、誘拐され閉じ込められ、有無を言わせず結婚させられる相手。


そんな得体が知れない男に、唯はアドバイスする。
「もっと自分に自信を持って」
「人の言いなりになるな」
宗熊は深くうなずいている。唯のことばは、宗熊のこれからを変える力がある。


確かに、宗熊を励ます唯のことばを聞いていると、もし唯と結婚したら「宗熊」は、幸せになれるかもしれない。
宗熊も大事に育てられた長男。少し愉快な面もあるし…、唯の逃げるのを阻止したりもしたが…。
囚われの唯を慰め、干菓子や煎り豆を運んだり、けっこういい奴でもある。


しかし、唯の方は絶対にムリムリムリ、無理無理無理。



「この結婚ちょっとまった!」だ。





高山城座敷。高山宗鶴と松丸義次が対している。
侍女に案内されて唯がくる。


宗鶴に「中へ」と促され、唯は顔をこすりつけるように這って義次に近づく。

  • 宗鶴「なんじゃ、あの気味の悪い動きは?」
  • 諸橋「さあ〜?」


畳を這う唯をガン見している義次。義次の少しの横顔と、後髪と、左耳が確かに見えている。


義次の横に座る唯。

  • 唯「こ…この度はご機嫌麗しゅう」
  • 義次「久しぶりじゃのう、妹よ」


顔をあげる唯。

  • 唯「わ…わ、わ、わ」
  • 忠清「息災でおるようじゃのう、阿湖」


義次になりすました忠清を見て驚く唯。

  • 唯「ああ〜、ああ」
  • 宗鶴「阿湖姫のことは、このように心よりもてなしておりまする。息子、宗熊もたいそうな気に入りようでのう」


ニッコリ笑う宗熊。

  • 忠清「まことに、かたじけのう存じます」
  • 宗鶴「どうであろう。兄上もご同席の今宵、早々に婚儀を済ませてしまっては…」
  • 忠清「今宵でございますか?」
  • 宗熊「はい」
  • 忠清「それは、よいお考えにございます」


驚いて目を見張る唯。

  • 宗鶴「うむ、フフフ」


目の覚めるどんでん返し。

義次の代わりに忠清本人が高山城に乗り込むとは!


今まで、ストーリーの流れでは全く触れてなかった。
だから、見ている方は唯の隣りにいるのは阿湖の兄・義次だと思っていた。


着物を着せられている時、唯の心の声が〈 妹じゃないってバレたら、熊との結婚はなくなるけど、命もなくなるかも 〉と言っていた。
文字通り、必死の体勢で這って進む唯を〈 しっかり! 〉と応援していた。


ところが、義次に化けた忠清は、絶対におもしろがって見ていた。


忠清のほんの少しの横顔と後髪と左耳が画面の隅に写っているのだ。ということは、左側を這って進む唯が見えるということだ。


え? こんな非常事態に忠清は笑って見物している。
何とした余裕!


この後、婚儀の支度に行く唯に、忠清は微笑んで「のちほど」と伝える。続けて宗熊が同じく微笑んで「のちほど」と言う。


二人の「のちほど」に反応する唯の顔が “みもの”。







長沢城座敷。
唯が婚礼衣装を着させられようとしている。

  • 嶋「高山のご正室が代々お召しになった打ち掛けでございます」
  • 唯「嫌、ぜったい着ない!」


部屋の隅に逃げ、体育座りをする唯。


侍女たちが唯を囲み、着替えさせようとする。

  • 侍女「阿湖姫様」「阿湖姫様」
  • 唯「嫌! 着ません! ぜったい着ないから!」
  • 侍女「姫様」
  • 唯「離せ! あ〜〜〜〜!」
  • 嶋「何という、強力じゃ」
  • 唯「あ〜、もう!」
  • 嶋「みんな来やれ。誰か手を…」


嶋が助けを求めて襖を開ける。

  • 嶋「何じゃこれは !?」


廊下は煙が立ちこめている。

  • 嶋「火事! 火事か !?」


うずくまる唯。

  • 唯「あっ!」


何かを思いつく唯。

  • 唯「若君、早く来て!」


唯は婚礼衣装を着なければならない状況にいる。
しかし、無駄な(と思える)抵抗をする。


ここで、衣装を着ないでがんばった時間稼ぎが大切な鍵になってくる。


忠清は、尊の発明した「けむり玉」を使い「一時間だけ100メートル四方真っ白な煙で覆える」を、実行に移そうとしていた。


唯がすんなり衣装を着てしまったら、忠清が作戦を行う余裕がない。
忠清にしても「この結婚ちょっと待った!」なのだ。


タイトルが全てを語る。


アシガール全12回のタイトルは、すべてすごい!
短くて6文字、長くて11文字。全部に「!」マークが入る。
タイトルを読むだけで、音と映像とが立ち上がってくる気がする。



さあ、煙の中で唯はスーパーマンに逢えるでしょうか?
次回をお楽しみに!



《「アシガール」の次回予告》について


予告の構成が凄い!
ウィットのきいたカットが、たたみかけてくる。


こんなクオリティの高い「予告」は観たことがない。次回に興味を持たせるのが予告の役目だが、その役を遙かに超えている。
しかも毎回毎回そうなのだ。20秒ほどの間に、次回映像の始めから終わりのほうまで、何カットも見せてくれる。


作る前のジグソーパズルのピースのように、美しいカットがちりばめられている。
筋が分かりそうで実はまったく分からない。
よ〜く観ても、わからない。


警告!
「予告だけみてわかった気になるな」
「次回の話は次回を観て初めて分かる」
「観なければ分からぬのだぞえ」


𠮷乃ちゃんに叱られる!



o♡o。.。o♡o。.。o♡o。.。o♡o …☆…☆…☆… o♡o。.。o♡o。.。o♡o。.。o♡o 


◎ 特集ドラマ「アシガールSP」プレマップ(随時放送中)

  プレマップの予告映像(2分間)も 豪壮・壮観・壮大・壮麗・見事



◎ アシガール特別編『唯&若君 時空を超えた恋のキセキ!』

 2018年12月23日(日) 総合 16:30〜17:55

  『アシガールSP』を前に、ふたりのこれまでをまとめた特別編を放送!

       
       



◎ 特集ドラマ「アシガールSP」
 2018年12月24日(月・祝)【NHK総合】21:00〜22:30分


   超時空ラブコメ再び!
    平成女子高生と
   戦国若君のの行方は !?


o♡o。.。o♡o。.。o♡o。.。o♡o …☆…☆…☆… o♡o。.。o♡o。.。o♡o。.。o♡o 



(つづく)
 
 

 「吉良邸」 元禄市と義士祭・吉良祭



吉良邸跡 本所松坂町公園


両国駅から徒歩7分


元禄14年(1701)、吉良上野介義央が拝領して建設した吉良家の上屋敷のあった場所。広大な敷地は、2,550坪あった。
浅野匠頭守による殿中刃傷事件の後、没収された。吉良家の屋敷となっていたのは、約1年半ほどの短期間だった。


昭和9年、地元の有志が土地(29.5坪、当時の86分の1)を購入して東京市に寄付した。現在は、本所松坂町公園・吉良邸跡として残されている。


なまこ壁と門とが、当時の様子をしのばせる。







吉良上野介義央(よしひさ)公の像


愛知県吉良町にある木像を元にしている。


1691年、吉良公50歳頃に自ら作らせた像が現存していて、それを再現した。






敷地内の松坂稲荷


赤穂浪士の討ち入り後、吉良邸地所清めのために遷座した。


松坂稲荷大明神と染め抜かれた赤い幟。


幟のすぐ右に見えるのが「御首級(みしるし)洗い井戸(吉良の首洗い井戸)」の説明看板と井戸の蓋。






吉良邸跡に面する道をはさんで、反対側にある家のシャッターが美しい。




前回で紹介した回向院と、討ち入りのこと。

  • 「吉良を討ち取って後、回向院に行き、そこで自害をと思い門を開けるように伝えたが異様な装束の人数を見て、(回向院側は)門を開けませんでした」という記述もあるようだ。


もうすぐ 賑やかな元禄市!
 2018年 元禄市 義士祭・吉良祭


開催 2018年12月8日(土)・9日(日) 9:00〜17:00


吉良と赤穂を偲び、今年も両国・吉良邸跡で追悼祭と露天市が行われる。
赤穂四十七士を供養する「義士祭」に先立ち、悪役になりがちな吉良上野介を供養する「吉良祭」と、食材、衣料品など約80の露店が立ち並ぶ「元禄市」が同時に行われる。

  • 吉良邸跡

 

 回向院はパワースポット



回向院山門 東京都墨田区


総武線両国駅から徒歩3分。


振袖火事(1657年:明暦3年正月18・19日)、江戸史上最悪の惨事となった明暦大火の犠牲者を弔う為に建立された寺院。


死者、10万8千人余。


回向院境内で勧進相撲が初めて行われた(1768年)。






案内看板


安政地震(死者2万5千人余)、関東大震災(死者10万人余)などで犠牲になった方々も弔っている。




回向院所蔵の文化財
加藤千蔭墓(東京都指定文化財
銅造阿弥陀如来坐像(東京都指定文化財
磐瀬京伝・京山墓(東京都指定文化財
石造明暦大火横死者等供養塔(東京都登録文化財
石造海難供養碑(墨田区登録文化財
無縁法界塔(墨田区登録文化財
石造阿弥陀三尊立像(墨田区登録文化財
六面六地蔵石幢(墨田区登録文化財
鼠小僧供養碑(鼠小僧の墓)(墨田区登録文化財
回向院相撲関係石碑群(力塚)(墨田区登録文化財





回向院 鼠小僧の供養碑


供養碑は、頭の尖ったねずみ顔に見える。

有名な「鼠小僧」は、1797年生まれの実在の盗賊。1832年、浅草で処刑されている。


武家から金品を盗み、庶民に配ったという虚構が狂言になり、今も人気がある。


江戸時代、犯罪者は墓が作れなかったため、この供養碑が作られたと思われる(供養碑の説明文より)。






鼠小僧の墓


後ろがお墓で、前の白い石が「欠き石」。


歌舞伎界でも文学界でももてはやされ、お参りすれば御利益があると言われるようになった。


人気のパワースポットで、まわりに並んだ小石を使い白い石を欠きとり財布に入れると、運が良くなるらしい。合格祈願の受験生も後を絶たないとのこと。


説明の方が「欲を出してたくさん削ると、御利益は少なくなる。ほんの少しでいいのです」と話していた。
 
 

  • 回向院(えこういん)

 
 

 アシガール・私的(素敵?)覚え書き 第10回 -2-




アシガール・第10回 -2-「「その結婚ちょっと待った!」


黒羽城広間。


忠高と阿湖、阿湖の兄・義次が待っているところへ、忠清が来る。
忠高が忠清に見せた書状には、阿湖と宗熊の縁組みのことが書かれてある。

  • 忠清「阿湖殿を宗熊と縁組みさせる !?」
  • 忠高「それよ、ハハハハ。たわけた入道と思うておったが、これほどとは。バカ息子に唯之助をめとらせるとはのう」
  • 忠清「父上。この始末、忠清にお任せいただけますか?」
  • 忠高「いらぬ。下人は己で逃げればよい。できぬならそれまでの事」


忠高が「下人は己で逃げればよい」と、言った。


初めに聞いたときは、「下人」という言葉の強さに衝撃を受けた。
唯は下人か。


落ち着いて考えると、確かに殿様にとって足軽は下人だ。
身分制度が厳しい時代、仕方のないこと。
忠清だって、唯でない他の下人は、下人と考えるのだろう。


戦国時代、下人はいわゆる奴隷に近い扱いがされていたようだ。戦のとき、農民を奴隷として奪ってくるのは普通だったとのこと。


悪丸は奴隷だったのか?


織田信長に黒人の家臣がいたのは史実にある。
アシガールSP」(2018年12月24日)では、永禄3年(1560)高山が織田信長の家臣に唆され、忠清に戦をしかけてくるらしい。
時代は合っている。






夕方。庭で素振りをする忠清。


脳裏を唯が駆けめぐる。


  「足軽の唯之助が参ります!」


  「ホイッ!」


  「私、必ず、必ず守りますから」


  「こんなもんが定めなはずない!」


  「若君様〜〜〜〜〜〜ッ!」


忠清の額の汗が夕陽を受け光る。


素振りをする忠清の脳内が明かされる。
こんなに分かりやすく忠清の心を描くのは珍しい。


  立木山まで唯とふたりで駆け抜けた戦。


  ドキドキの夜の「おお牧場はみどり」。


  眠っていると思って、わしを「必ず守る」と誓っていた唯。
 

  自身を捨てて、わしを治療のため平成の世に送ってくれた唯。



・・・あの時もこの時も、どんな時も守り続けてくれた!


忠清の『唯を必ず奪い返す』という決意が伝わってくる。







忠清が義次に「長沢城での策」を頼みに行った後、阿湖が忠清を追いかけてくる。

  • 阿湖「若君様」


廊下で足を止める忠清。

  • 阿湖「唯之助、いえ、唯のこと、私もなんとしても無事にと。命を救ってもらったというだけではありませぬ。私は、唯が好きなのです」
  • 忠清「阿湖殿」
  • 阿湖「唯をもう一度、若君様に会わせてあげたい。唯のことを、誰よりも心から思うておられる若君様に。唯をお助けください。私のことは、お気になさらぬよう」


頭を下げ、小さく微笑み去って行く忠清。


許嫁でありながら、下人の唯に忠清を譲る(?)とは…。
阿湖の自己犠牲が過ぎる。


「自分に心が向いていない人と結婚したって、将来うまくいくはずがない」そう思ったのか。
それでは、あまりに現代的だ。
この時代、心なんて関係なく結婚していただろう。
まったく普通のことだろうに。


お互い思い合うふたりが幸せになってくれれば…。
そんな考えあり得ない。


なぜ、阿湖が身を引いたのか?



謎を残して話はすすむ。





夜。黒羽城。


単身、唯を助けようと居室を出る忠清。

  • 悪丸「若君様!」
  • 忠清「誰じゃ?」
  • 悪丸「足軽の悪丸でござる」
  • 忠清「ここで何をしておる?」
  • 悪丸「若君を待っていた」
  • 忠清「わしを?」
  • 悪丸「唯之助のおふくろ様に、ここで待つように言われた。これをお渡しするようにと」


唯のリュックサックを受け取り中を見る忠清。


忠清は中身を一つずつ取り出す。

  • 悪丸「でんでん丸。まぼ兵くん。けむり玉」


けむり玉用のゴーグルをしてみながら、笑う忠清。

  • 忠清「尊の作ったものじゃな」
  • 悪丸「摩訶不思議な妖術を起こす。武器になる」
  • 忠清「やはり、おふくろ殿には読まれておったか」


リュックを閉じて片手に持つ。

  • 忠清「確かに受け取った。おふくろ殿によう礼を申してくれ」


忠清が去ろうとすると、悪丸がリュックにガシッと手をかける。

  • 悪丸「わしが持つ」
  • 忠清「何だと?」
  • 悪丸「若君のそばを決して離れてはならぬ。そう言われた」


リュックを背負う悪丸。

  • 忠清「大したお方じゃ、あのおふくろ殿は…。悪丸、よう聞け。長沢城には阿湖姫の兄上が参る手はずになっておる。そして、わしは唯之助…、なんとしてでも唯を救い出す。参るか?」
  • 悪丸「参る」
  • 忠清「ハハッ、頼もしいのう。参るぞ」


𠮷乃の先見の明がここでも光る。


悪丸の豊かな人間性
生まれも育ちもはるか異なるのに、そこの社会に溶けこみ信頼されている。𠮷乃が悪丸を見込んだのも凄い。元はと言えば、唯が悪丸を正しく評価していたからだが。


これから始まる唯の奪還劇に悪丸は欠かせない人になる。
いくら強くても忠清一人では難しいから。


信長のシェフ』(西村ミツル・梶川卓郎)に、ポルトガルから来た宣教師フロイスの母が言った言葉がある。


「どこにいようとも、そこがあなたの故郷なのです。故郷の人たちのために働かせていただくのですよ」と。


国を超えて世代を超えて、母の言葉は同じだなあ!



𠮷乃も、悪丸も、羽木の守り神であろう。


そういった意味では、でんでん丸などを作った尊だって、忠清を送り出してくれた阿湖だって、じいだって、守り神。


尊の両親だって、阿湖の兄だって、じいの息子・小平太だって、黒羽の人々だって。

みんなみんな守り神!



(つづく)


アシガールNHKドラマ関連記事


第1回ー1「見参!戦国女子高生」登場人物

第1回ー2「見参!戦国女子高生」

第2回「若君めざして一直線!」

第3回「若君といざ出陣!」

第4回「ドキドキの夜!」

第5回ー1「走れ!初デート」

第5回ー2「走れ!初デート」

第6回ー1「平成に若君キター!」

第6回ー2「平成に若君キター!」

第7回ー1「待ってます戦国で!」

第7回ー2「待ってます戦国で!」

アシガール「続編スペシャルの制作開始!」

第8回ー1「満月よ!もう少しだけ」

第8回ー2「満月よ!もう少しだけ」

第9回ー1「せつないラストチャンス!」

第9回ー2「せつないラストチャンス!」

第10回ー1「その結婚ちょっと待った!」

特集ドラマ「アシガールSP」!!! 12月24

第10回ー2「その結婚ちょっと待った!」

  
 

 特集ドラマ「アシガールSP」!!! 12月24日



.
.
超時空ラブコメ再び!平成女子高生と戦国若君の恋の行方は!?

  特集ドラマ「アシガールSP」


 2018年12月24日(月・祝)【NHK総合】21時から22時30分


               【 BS4K 】17時から18時40分
                ※4Kだけのスペシャルコンテンツも放送!


物語
時は永禄3年 (1560)。命がけで羽木の危機を救った速川唯(黒島結菜)は、ついに若君・羽木九八郎忠清(伊藤健太郎)と婚約。ところが和議を結んだはずの宿敵・高山宗鶴(村田雄浩)が再び戦を仕掛けて来た。
「生きることこそが勝ち」という忠清の思いは……!



アシガール特別編『唯&若君 時空を超えた恋のキセキ!』


 2018年12月23日(日)【NHK総合】 16時30分から17時55分
アシガールSP』を前に、ふたりのこれまでをまとめた特別編を放送します!



脚本のことば…宮村優子
ドラマの唯や若君とともに、このチャーミングな世界を できるだけ「真空パック」できるよう、新旧スタッフ一同、一丸となって「励め」とばかりに気合い入れてみましたっ。前にも増してふたりを愛しく思っていただけたら。
それではクリスマスの夜に。しゃっ。


演出の言葉…伊勢田雅也
このドラマは不思議なドラマです。ふだんほかのドラマを撮っている時、辛いことばかり考えてしまうのですが、「アシガール」ではなぜか居心地がいいのです。
一年ぶりに黒島さんと健太郎君に会った時、彼らの成長が、作品自体も成長させたと、完成したものを見て思います。


制作の言葉…陸田元一
アシガール」の最初のシリーズをやることは、実は大きなチャレンジでした。ところが蓋を開けてみると、大いに支持され、こうして続編を制作できることになりました。
「唯そのもの」と森本さんからも太鼓判を頂いた、黒島結菜さんのキラキラした躍動感。オーディションで選んだ伊藤健太郎さんの若君らしい実直さ。それらを彩る冬野ユミさんの、いま心からこぼれ出たような音楽。極上のクリスマスプレゼントをお楽しみください。


アシガール・スペシャル HP
.

特集ドラマ「アシガールSP」試写会(11月26日、NHK)にて


演出の伊勢田雅也「(伊藤健太郎さんは)本当にいい人。何を言っても怒らない。ダメ出ししても『わかりました』と言う。こんな子供が自分にいたらよかった」と性格をベタボメ。


黒島結菜「今回は前作より、キュンキュンする2人のデートシーンが多い。ラーメン食べたり、手をつないでスキップしたり壁ドンしたり、ギュッと抱きしめたり…」

 
 

アシガールNHKドラマ関連記事


第1回ー1「見参!戦国女子高生」登場人物

第1回ー2「見参!戦国女子高生」

第2回「若君めざして一直線!」

第3回「若君といざ出陣!」

第4回「ドキドキの夜!」

第5回ー1「走れ!初デート」

第5回ー2「走れ!初デート」

第6回ー1「平成に若君キター!」

第6回ー2「平成に若君キター!」

第7回ー1「待ってます戦国で!」

第7回ー2「待ってます戦国で!」

アシガール「続編スペシャルの制作開始!」

第8回ー1「満月よ!もう少しだけ」

第8回ー2「満月よ!もう少しだけ」

第9回ー1「せつないラストチャンス!」

第9回ー2「せつないラストチャンス!」

第10回ー1「その結婚ちょっと待った!」

特集ドラマ「アシガールSP」!!! 12月24

第10回ー2「その結婚ちょっと待った!」

  

 アシガール・私的(素敵?)覚え書き 第10回 -1-




アシガール・第10回 -1-「「その結婚ちょっと待った!」


第10回のストーリー


阿湖の身代わりとなって高山にとらわれた唯。それを聞いた若君・忠清は必死で探す。
企てを知っているらしい兄・成之と、ついに剣を合わせる忠清。
高山から、預かった阿湖=唯を跡取りの宗熊と結婚させるようにとの申し入れが。
絶体絶命の危機に唯は…。




無事、城に戻ってきた阿湖は地面に土下座した。

  • 忠清「姫、無事で何よりであった」
  • 阿湖「ご城下で曲者に襲われました」
  • 忠清「唯之助を供にしておったというのはまことか?」
  • 阿湖「はい。2人して身を隠しておりましたが追っ手が迫り、唯之助は私と着物を取り替えておとりに」
  • 忠清「おとり」
  • 阿湖「あまりに恐ろしゅうて私はその場を動けず、唯之助の行方もそのまま...」
  • 忠清「源三郎、太刀を持て!」
  • 小平太「すでに配下の者たちが探しております」
  • 忠清「どけ!! 馬引け!!!」


小平太を突き飛ばす。

  • 小平太「若君様! 若君様!」


あわてて後を追う小平太。


激情ほとばしる忠清は初めてか。

さらわれたと知って慌てふためく忠清。
感情を晒して馬を引けと叫ぶ忠清。
かっこよし。


小平太にも他の配下のものにも穏やかで優しかった忠清の、変貌!


阿湖はこのとき初めて、忠清が唯を愛していると知ったのだろうか。
もし自分がいなくなっても、こんなに必死に捜してはくれないだろう。唯之助だから必死なのではないか。


もう阿湖は、唯之助が男ではなく女だと知っている。


忠清の心が許嫁の自分には “ない” !!






早朝の黒羽城。
忠清が唯の捜索から戻る。
ひれ伏す阿湖。

  • 阿湖「忠清さま。お許しくださいませ。私が城を出たいと唯之助に無理を申したばかりに」
  • 忠清「もうよい。気に病まれるな」
  • 阿湖「もし唯之助の命が絶たれるようなことがあれば…」
  • 忠清「いや、それはあるまい。これが高山の仕業なれば曲者どもは唯之助のことを阿湖殿と思い込んでいるはず」


太刀を立掛け台に収める。

  • 阿湖「やはりご存知だったのですね。唯之助は、おなごにございます」
  • 忠清「さよう。名を唯と申す」


座った忠清は、立っている阿湖を見上げながら続ける。

  • 忠清「足軽のなりをし、戦でわしの命を守らんとする、たわけたおなごでござる」
  • 阿湖「忠清様を守ろうと…」


阿湖は唯之助を男の子だと思って話し相手にしてきたが、実は女の子だった。
驚いた阿湖が忠清に「おなごにございます」と告げたら、唯清メ、即座に「さよう」と肯定し、名前まで知っていた。


これは優しくないぞぇ。少しくらいびっくりしてみせたり、「そうかなと思っていた」とか、さ。


忠清は夜通しの捜索で疲れて、髪も乱れ顔色もよくない。
それなのに、唯のことを嬉しそうに笑って話している。「たわけたおなごでござる」なんて喜んで発表している。


忠清の着物に袴に朝日が当たり、爽やかに笑っている。…忠清メ。


敗北の阿湖。自分が結婚相手なのに、他の女のことを心配し、眠らず捜す新郎予定の人。


複雑な心模様の阿湖は…。





広い座敷。唯が一人食事をしている。

唯にはここがどこか判っていない。

  • 唯「あの〜、何度もお尋ねするようですが、ここはどこの、なんという場所ですか? 誰かのお屋敷?」
  • 嶋(侍女)「阿湖姫様、お済みになりましたらお呼びくださいませ」


そう話すと、大勢の侍女が頭を下げ座敷を出て行く。

  • 唯「やっぱ、阿古姫だと思われてるよ。違うとバレたらどうなるんだう」


困った顔で座敷を歩き回る唯。
昨晩に穴を開けた障子を覗く。
男がこっちを見ている。

  • 唯「座敷わらし!!」


障子を開けるととぼけた顔の男がいる。
唯が手を振ると男も手を振る。
唯は、飼い慣らしてきたと男に駆け寄る。

  • 嶋「阿湖様〜」
  • 唯「やばい、後でまたいろいろ教えて?」


唯を目で追う男は、高山の嫡男・宗熊だった。


置かれた状況は深刻だ。


ここで唯の力が見えてくる。


心は落ち着かなくても、しっかり食事をする。
誰かも分からない、とぼけた男にコンタクトをとる。
その男を信用して「後でいろいろ教えて?」と頼んだりする。


次の第11回山寺の一夜で…。
唯は忠清と語り合う。「私、長沢城でずっと思ってました。明日、死ぬかもしれない。明日、宗熊と結婚させられるかもしれない。何が起きるかわからない……」


次回でまた書くかもしれないが…。大げさな唯だと、つい思ってしまう。


しかし、全くそんなことはない。大げさどころか、「死ぬ」ことは日常なのだ。結婚は策略だし…。


高校生の唯の苦しみ恐れが、回を追うごとに強まってくる。


だが、……逞しいのだね、唯。






成之の母・久が住む庵
久に続いて忠清が入り、成之に一礼する。

  • 忠清「母御がご存命であったとは」
  • 成之「お尋ねになられませんでしたので」


忠清は阿湖が城下で襲われた話をする。

  • 忠清「兄上のお指図にございますか?」
  • 成之「なれば、どうされる?」
  • 忠清「居所を語ってもらわねばなりませぬ。姫の代わりに唯之助が連れ去られました」
  • 成之「なんと、ハッハッハッハ。羽木の若君様が、あの小娘にかくもご執心とは」
  • 忠清「お教え、いただけぬと?」


忠清を見る成之。

  • 成之「昔のことじゃ。側室の母と私は城から出され、しばらくして誰ぞに毒を盛られた。私の代わりに母が服し、倒れた」
  • 忠清「・・・・」


成之さん。尋ねられなければ、どんな大事なことでも言わないでいいのかい。ひねくれた心がにじみ出ているよ。


同じ殿の息子である成之と忠清の対比。


母の生まれた家柄の違いで、殿の扱いが天と地。
城内で不自由なくぬくぬくと大切に大きくなった忠清。弟のくせに総領だ。
幼くして城から出され、ひっそりと生きてきた成之。毒殺されようともした。ひねたくなるのも当然か。


「羽木の若君様が、あの《小娘》にかくもご執心とは」
成之は最初の出会いで、もう唯之助が女だと覚ったようだ。唯は、成之が忠清だと勘違いして、ドーンとぶつかっているものね。生身の体が当たれば性別は判るだろう。


小平太とは大違い。小平太は超鈍感だから、最後の最後まで判っていなかった。


小平太は細かいことは気にしない、真っ直ぐなところがいいところだ。剣の腕は群を抜いていて、忠清のよき相談相手でもある。忠清にとって小平太は、部下ではあるが兄のような、先輩のような存在だったかも。






兄と弟は、口論になる。

  • 成之「お前は なぜそのように、あらゆるものをたやすく手放そうとする? 教えてやろう。それは、なにひとつ己の力で手に入れたものではないからだ。ただ与えられた身を、それらしゅう生きてみせる。それがおまえだ」
  • 忠清「哀れなお方だ」
  • 成之「なんだと?」
  • 忠清「私への憎しみなら、私へ向ければよい。松丸の姫や唯を苦しめるよりほか手立てを知らぬとは。卑怯な者を、人は決して仰ぎはせぬ。兄上は人の上には立てぬ!」


忠清を外へ蹴り飛ばす成之。
庭にて刀を抜く二人は、激しく斬り合う。

  • 成之「唯之助ならば長沢城じゃ」
  • 若君「長沢! 高山の本城に!?」
  • 成之「阿湖姫でないと知れれば、どうなることやら」


皮肉っぽい笑みを浮かべる成之。


斬りかかる忠清。倒される成之。

  • 久「ああっ」


久の不意打ちをかわす忠清。

  • 成之「母上」


両手を広げて成之を後ろに庇う久。


とまどう忠清。


恵まれた地位に生まれ、自ら努力しないでも欲しいものは手に入る。「なにひとつ己の力で手に入れたものではない」「ただ与えられた身を、それらしゅう生きてみせる」。成之は忠清をこのように評価していた。


ここで初めて、成之の思っていることが明らかにされた。本音が出たから、闘い(兄弟げんか)が出来た。幼いころから一緒なら、星の数ほど、けんかしてきただろうに。

兄弟はけんかを経て分かり合える間柄になっていくのかもしれない。本当の剣、正に真剣だったことが大層危険ではあったが。


闘いをしたからこそ、成之は唯の居所を告げた。


忠清は成之を本当に斬ろうとはしなかった。斬れば斬れたが。止むを得ず刀を抜いたが、応戦はしても勝つ気はなかったのだろう。無駄なことだから。


「兄を慕い兄とともに黒羽を守りたい」
忠清の胸のうちはそうだったかもしれない。



(つづく)
 
 

アシガールNHKドラマ関連記事


第1回ー1「見参!戦国女子高生」登場人物

第1回ー2「見参!戦国女子高生」

第2回「若君めざして一直線!」

第3回「若君といざ出陣!」

第4回「ドキドキの夜!」

第5回ー1「走れ!初デート」

第5回ー2「走れ!初デート」

第6回ー1「平成に若君キター!」

第6回ー2「平成に若君キター!」

第7回ー1「待ってます戦国で!」

第7回ー2「待ってます戦国で!」

アシガール「続編スペシャルの制作開始!」

第8回ー1「満月よ!もう少しだけ」

第8回ー2「満月よ!もう少しだけ」

第9回ー1「せつないラストチャンス!」

第9回ー2「せつないラストチャンス!」

第10回ー1「その結婚ちょっと待った!」

特集ドラマ「アシガールSP」!!! 12月24

第10回ー2「その結婚ちょっと待った!」

  

 アシガール・私的(素敵?)覚え書き 第9回 -2-




アシガール・第9回「せつないラストチャンス!」-2-



見晴らしの良い草原で、唯が膝を抱え座っている。

  • 唯「一目、若君に会いたかっただけなのに。ほかの女にほほ笑みかけてるなんて…」


背後からの声。

  • 忠清「見とうはなかったか」
  • 唯「うん」
  • 唯「だから私は当分、梅谷村に…」


振り返る唯。

  • 唯「若君!」


怒っているような若君の顔。

  • 唯「どうして? 私ずっと若君に会いたくて」
  • 忠清「何をしておる」


きつい声。

  • 唯「え?」
  • 忠清「なにゆえ戻って参った?」


うつむく唯。


忠清は怒っているよ。
どうする唯。
怖い目で睨んでいるよ。


両親を強引に説得し、あふれる思いでやってきた戦国の世。


あなたがいるから必死で来たのに…。
あなたを守るために来たのに…。


「よく会いに来てくれた」って言ってくれないの? どうして怒っているの?


乱れる唯の心。


えっ、えっ、どうなっちゃうの !!!?




  • 忠清「わしがどのような思いでお前を帰したと...」


唯を胸に抱きしめる忠清。


忠清にしがみつく唯。



 if you ask me, if you ask me
 I’ll be anything you want me to

  • 忠清「いかがして、戻ってまいった。また往き来できるようになったのか?」
  • 唯「うん。こっちへ来て、あと1回です」
  • 忠清「そうか、では帰れるのだな」


飛び退く唯。

  • 唯「どうやって私を帰そうか考えてるんですか」
  • 忠清「いや…」
  • 唯「婚礼をぶち壊しに来た私が邪魔なんでしょう!」
  • 忠清「そうか、お前は婚礼をぶち壊しに来たのか」


笑う忠清。


別れのシーンも割愛しにくいが、再びの出会いも切ることができない。
といっても、全編書くことも難しい。


突然戻った唯。
忠清には婚約者がいるし、もうじき結婚だし、総領だし。
この段階で忠清は唯との未来は眼中になかったのではないか。
戻ってくるなんて聞いてない・・・。
戻ってくることはできない、もう別々の世で暮らすと確信(あきらめて?)していただろう。


でも、レンコンの匂いで、「唯が来た!」「戦国に戻って来た!」と夢中であちこち駆け回って探したのだろう。


このときは『何が何でも見つける!』と我を忘れていたことだろう。総領がそんなことをしてはいけないという気持ちと、探さずにはいられないというこみ上げる感情。


お気に入りの草原に愛しい唯をやっと見つけて冷静に話しかけたつもりが、ついハグになった。


忠清さん、進歩しているね。えらい!


忠清の腕の中で、唯は本当に幸せそうだ!
演技していると百も承知している。
が、唯を演じる黒島結菜さんのこの仕草、表情。その見事さに言葉がない!


「そうか、お前は婚礼をぶち壊しに来たのか」といって笑う忠清。


この笑いは観ているほうには救いになる。再び目の前に現れた唯を腕の中に抱きしめて、忠清は考えを改めたのかもしれない。




 


唯は、忠清が阿湖と結婚しなくてはならないと分かっている。


だけど…。

  • 唯「ひと言だけ言ってほしくて」


忠清を見る唯。

  • 唯「若君様が私のことどう思っているか」
  • 忠清「それで戻ったというのか」


うなずく唯。

  • 唯〈 言って! 大切だって。唯ほど好ましいおなごに会ったことはないって。言って! 〉
  • 忠清「わしは心から…」


唯を見つめる忠清。

  • 忠清「お前に礼を申さねばならぬ」
  • 唯「えっ?」
  • 忠清「羽木家総領、九八郎忠清として」
  • 唯〈 っしゃっ! 〉


脇差を川に投げる唯。

  • 忠清「何をしておる、たわけ!」
  • 唯「いいんです!」
  • 忠清「よくはない」
  • 唯「私、決めてたんです。今度若君に会えたら、もうあっちには帰らないって。ずっと若君のそばにいるって。会えなくなるのは、もう二度と嫌だから」


唯の声が震える。

  • 忠清「唯…」
  • 唯「私の気持ちは変わりません。どこまでもお供します。走って走って。私は若君様の、羽木九八郎忠清様の足軽だから」


深々と頭を下げ去って行く唯。

  • 忠清「唯!」


少し止まり、だが、振り返らず歩いて行く唯。


「別れではない」けれど、これは「別れ」のシーンだと思う。


唯は、結婚を切り捨てた。結婚というものから別れた。結婚して忠清のそばにいることはできないと覚悟した。阿湖が正室になれば、足軽の唯が若君を男性として愛してはいけなくなる。
それなら家来として忠清を守る。側室なんて考えはなかろう。
たとえ足軽としてでも忠清の命を守りたい。


忠清を「愛している」という気持ちとの「別れ」。辛い道だ。17歳(±1)くらいの唯に耐えられるか。



このドラマの後、声優としても活躍する伊藤健太郎さん。
このシーンで胸の底が突き動かされるような「忠清の声」を聴いた。






黒羽城。酒を酌み交わす忠高・忠清父子。

  • 忠高「ぬしが跡を継がぬと言いだしたときは成敗も辞さぬと、わしも一度は腹をくくったが…フフフ」


酒を飲む忠高。

  • 忠高「なぜあのようなことを言い出した?」
  • 忠清「夢を見たのです。戦のない世の」


速川家で過ごした日々がよみがえる。

  • 忠清「親と子が、兄・弟が睦まじく暮らす、後の世の夢でござる。ただ一人のおなごをめとり、子をなし、穏やかに暮らし...」
  • 忠高「なるほど。…夢じゃ。うつつを逃げるお前の弱さじゃ」
  • 忠清「二度とそのようなことを申しませぬ」


ここはとても不思議なシーン。


忠清は睦まじく暮らす唯の父・母・弟の姿を思い出し、夢を口にした。それなのに「お前の弱さじゃ」と父に言われたら、その考えをすぐに引っ込めた。しかも「二度と申しませぬ」なんて言ってしまう。


もしかして、この場面は時系列にするとこれより以前の出来事になるのかなあ。


まだまだ、この時代のオヤジ、しかも城主の力は強大なのか。少しは抗ってもよかろうに。


しかし、この時の忠清の言葉が、後の忠高の考えを変えていく一つになったのかもしれない。




(つづく)
 
 

アシガールNHKドラマ関連記事


第1回ー1「見参!戦国女子高生」登場人物

第1回ー2「見参!戦国女子高生」

第2回「若君めざして一直線!」

第3回「若君といざ出陣!」

第4回「ドキドキの夜!」

第5回ー1「走れ!初デート」

第5回ー2「走れ!初デート」

第6回ー1「平成に若君キター!」

第6回ー2「平成に若君キター!」

第7回ー1「待ってます戦国で!」

第7回ー2「待ってます戦国で!」

アシガール「続編スペシャルの制作開始!」

第8回ー1「満月よ!もう少しだけ」

第8回ー2「満月よ!もう少しだけ」

第9回ー1「せつないラストチャンス!」

第9回ー2「せつないラストチャンス!」

第10回ー1「その結婚ちょっと待った!」

特集ドラマ「アシガールSP」!!! 12月24

第10回ー2「その結婚ちょっと待った!」

  

 アシガール・私的(素敵?)覚え書き 第9回 -1-




アシガール・第9回「せつないラストチャンス!」-1-


第9回のストーリー


現代に戻った唯は再び戦国に行きたくて、尊にタイムマシンの燃料を作ってもらう。
半年ぶりの戦国では、忠清は羽木家を率いる覚悟を固め阿湖と結婚しようとしていた。
唯との再会に、思わず唯を抱きしめる忠清だが……。



平成30年春を迎えた唯。
戦国で羽木家は生き延びた。


黒羽城跡での木村先生と唯。

  • 木村先生「代わりにいいもんやろう」
  • 唯「はい?」
  • 木村「こないだ小垣市の発掘調査してる知り合いからもらったんだ。かなり古い写真でちょっと見にくいんだが。お前によく似てるだろう」


唯に写真を渡す。

  • 唯「これ...。この写真どこで?」
  • 木村「小垣城の近くの古戦場だそうだ」


金メダルをかじる唯の写真。

  • 唯「古戦場...」
  • 木村「戦国時代に写真なんてないし、なんでそんなところに紛れ込んでたのかわからんが」
  • 唯「私だ...」
  • 木村「お前のご先祖様だな、きっと。お前に会いに出てきたんだ。俺はいつも思うんだ。発掘ってのは発見じゃない。再会だ。遠い昔で、俺たちと同じように生きてた誰かが、こう土の中に潜ってさ、タイムマシンみたいに会いにきてくれたんだなって…」


写真を見つめる唯。

  • 唯「先生。ありがとう」


自転車を置いたまま走り去る唯。

  • 木村「速川〜! 自転車!」


発掘に携わる木村先生の考えがすばらしい。
発掘は、「発見」じゃなくて「再会」。


そうか、そうなんだ。発見は見つけるだけだが、再会はまた会うこと。そう思ったとき、遠い世の風が今の自分の頬をなでる。


死んでしまっているのじゃなくて、生きてこうして会いに来た。
唯は、どんなにかこの言葉に力を得たことだろう。
あの危険な恐ろしい戦国に戻る勇気をもらったことだろう。



木村先生は唯の家まで自転車を届けたのかな?






尊はタイムマシンの燃料を早く作ろうとして爆発させてしまう。
だが、戦国へ行く燃料は2回分できた。


速川家4人。リビングにて。
唯はまた戦国へ行く許可が欲しい。

  • 美香子「駄目よ、いい加減諦めなさい! 同じ世界で生きられない人のことを、なんでそこまで追いかけなくちゃいけないの?!」


写真を見せる唯。

  • 唯「若君は死んでない。若君はあの場所で生きてたんだよ。そしてこうやって会いに来てくれた。だから私も行く。行って若君を助ける」
  • 美香子「あんた、言ってることがメチャクチャ」
  • 唯「同じことで笑ったり涙が出たり、絶対に生きててほしいって、胸のここんところがギュー〜ってなったり。それって同じ世界で生きてるってことじゃない!」
  • 覚「じゃあさ、こういうのはどうかな。お父さんが昔読んだ小説にこういうのがあったんだ。タイムスリップして知り合った恋人同士が離れ離れになったけど、生まれ変わってもどってきて…」
  • 唯「生まれ変わりなんて意味ない。私が命がけで守った若君は、一人しかいない」


床に座り両手をつく唯。

  • 唯「お願い。あと一度だけ行かせてください」


覚と美香子を見る。

  • 唯「私、走って走って若君を守りたい」


生まれ変わりではなく唯が出会った、ただ一人の人。忠清。


ウ〜ン、ただ一人の人。あれ?
「ただひとり」を変換すると「唯一人」になった。唯も若君にとって唯一人。


歴史の中で、どの時代もだれも皆、ただ一人の掛け替えのない人間。
歴史は繰り返すというが、現象が似ているだけ。ただ一人の人は二人といない。


タイムマシンのカラクリが分からないけれど…。
でも、信じましょう。信じて待ちましょう。
満月まで。


あっ、今夜だ!






夜。物置の実験室。


唯に、発明した脇差と金の煙玉とゴーグルを渡す尊。レンコンの挟み揚げを渡す覚。

  • 覚「絶対に戻ってくるんだぞ。そいでまた、みんなで挟み揚げ食べような」


深々と礼をする唯。

  • 唯「ありがとう! みなさんのおかげで私、思いっきり若君の婚儀をぶち壊すことができます!」
  • 尊「えっ! 婚儀を?」
  • 覚「ぶち壊す?」
  • 唯「じゃ、行ってきます。若君と松丸阿湖を結婚なんかさせるもんか!」


脇差を抜く唯。

  • 覚「お母さんもお父さんも、そんなことをさせるために許したんじゃないぞ〜」
  • 美香子「唯! 思いっきりぶち壊してきなさい!!」
  • 覚・尊「えっ!」
  • 唯「お母さん…」
  • 美香子「好きなだけ走って好きなだけ暴れて。それで今度こそ、若君と一緒に!」


消えながらうなずく唯。


母と娘! 紛れもなく親子だ!


美香子は覚とどうやって知り合ったのだろう。家事が好き過ぎるから仕事をやめて主夫となった覚。


美香子は近所の人たちに信頼されている開業医だ。収入的には妻が大黒柱である。


世間体などを言えば、「あそこはねぇ」と噂されるような家庭かもしれない。でも、それが何だ。


美香子の強い生き方は、そっくりそのまま唯が遺伝子として授かっている。






黒羽城。
阿湖がカエルを見つけ忠清と話しているところを、唯がのぞき見している。


小平太が若君を呼びに来る。

  • 忠清「お前、何か食したか? 何やら匂いがするが」
  • 小平太「申し訳ございませぬ。その…、今朝その…、遠来の客がありまして。その者の携えておりましたレンコンが、たいそう美味で...」
  • 忠清「レ ン コ ン ……」


忠清の不審気な顔が、何かに思い当たってこっそりと、しかし生き生きとしてくる。

  • 忠清「客とはどのような?」


鋭いな、忠清。
「レンコン」という言葉だけで「唯ではないか?」「唯がこちらの世に来たのか?」。

即座にそう考えるということは、後の世に戻してしまった唯を片時も忘れていない証拠ではないか。


レンコンから連想してしまう忠清の唯への思いが、せつなく伝わる。



(つづく)
 
 

アシガールNHKドラマ関連記事


第1回ー1「見参!戦国女子高生」登場人物

第1回ー2「見参!戦国女子高生」

第2回「若君めざして一直線!」

第3回「若君といざ出陣!」

第4回「ドキドキの夜!」

第5回ー1「走れ!初デート」

第5回ー2「走れ!初デート」

第6回ー1「平成に若君キター!」

第6回ー2「平成に若君キター!」

第7回ー1「待ってます戦国で!」

第7回ー2「待ってます戦国で!」

アシガール「続編スペシャルの制作開始!」

第8回ー1「満月よ!もう少しだけ」

第8回ー2「満月よ!もう少しだけ」

第9回ー1「せつないラストチャンス!」

第9回ー2「せつないラストチャンス!」

第10回ー1「その結婚ちょっと待った!」

特集ドラマ「アシガールSP」!!! 12月24

第10回ー2「その結婚ちょっと待った!」

  

 お出かけ「とちぎ花センター」<2>(おわり)


「とちぎ花センター」<2>


ディコリサンドラ


ブラジル原産。




コーヒーノキ


コーヒー豆が実る。




アコウ


枝や幹から気根をたくさん垂らす。




イランイラン




タビビトノキ


樹高があり遠くから見えるので、旅人が目印にしたとか。




スイレン




カカオ


チョコレートの原料。




1
エクメア・アクレイガ


パイナップル科。




パラグイアオニバス


大きいのは人が乗れる。




カナリーヤシ


高さ最大12mにもなる。




ユーチャリス(アマゾンユリ)




プラティケリウム・アンディヌム


世界最大のビカクシダ。




アンスリウム




クロコダイルファン


なるほど、葉の模様がクロコダイルそっくり。




セレウス・ペルビアナス・スピラリス




オオバナサイカ


南アフリカ原産の多肉植物


ヒトデ形で大きな花を咲かせる。


腐敗臭がある。



-とちぎ花センター

    • 栃木県栃木市岩舟町下津原1612 TEL 0282-55-5775
    • 東北自動車道 佐野・藤岡インターから3.5km、車で5分


 
(おわり)