彼女を連れてご挨拶



庭のほうで「ドサッ」と何かが落ちた。しばらくすると「キュー、ククゥ、ククゥ」と鳴き声がした。子犬のようにも思えた。


「えっ、捨て犬?」



それは、彼女を連れたキジ君だった。なんて着地が下手なんだ!


実はここのところ、姿も見えず声も聞こえなかったから心配していた。
雄キジは少し誇らしげだった。顔見せの挨拶のつもりか。