旧黒沢家住宅 上野村
堂々とした構えの黒沢家。
徳川氏が江戸に幕府を置いた時、このあたりは幕府の天領となった。黒澤家は代々上山郷の大総代を務めた。
屋根には水に強い栗の割板を並べ、強風で飛ばされないように石が置かれた。栗の木を使用したのは、傷んだらそこだけ引き抜いて取りかえられる利点があったから。
この屋根には、栗板約1100束、押さえの石3400個が使われているそうだ。
18世紀中頃の建築。
間口22m、奥行16mの総二階の切妻造り。
この見えている奥行部分が16m。
1970年(昭和45)に、国の重要文化財に指定された。
囲炉裏のある茶の間は32畳。
茶の間のまわりに、主人部屋、女部屋、客間、納戸が配置されている。
写真の奥に座っている管理の方が、ときどき説明をしてくれた。
二階は広い板の間。
一階は18室あるが、二階はワンルーム。
蚕は寒さに弱いため、養蚕火鉢をおき一晩中火鉢の中で炭を燃やして蚕室を暖めた。
写真の右手前にあるのが、養蚕火鉢。
機織り機などの展示。
上野村の「衣・食・住」、養蚕・機織り・紙漉き・生活用具などの展示品がある。
裏庭の見事な紅葉。
(つづく)