アシガール・最終回 -8-「若君といつまでも!」
黒羽城の廊下を行く忠清と唯。
- 忠清「案ずるな。わしがお前を娶ると決めたのだ」
- 唯「若君………。はい。私も若君にふさわしい姫となるため、がんばります」
- 忠清「幾度でも父上にあたり、必ず説得してみせる」
- 唯「はい!」
手をつなぎ廊下を歩む二人。
作者も脚本の方も監督も演出の方も・・
「幾度でも父上にあたり、必ず説得…」という忠清の粘り強い行動をどうしても描きたかったと思う。
考えが違うからといって、すぐに諦めず幾度でもあたるという忠清の姿勢。
結果はどうあれ、行動し続けるという力。
そう考えると「ただ、やる」という唯の生き方に似てくる。
第6回で平成に来た忠清と弟の尊が、唯のことで話をする。
尊が唯の行動に対して、「何も考えていないでしょう。お姉ちゃんは…… 姉は、できるかできないかじゃなくて、ただ、やるって人です」
忠清も、ひたすら行動する。それは唯に倣っていると感じられる。
こうして、ひとつひとつがリンクしながら物語が進む。
深い深い縦の糸。
壮大な横の糸。
「武家屋敷」 ワープステーション江戸(茨城県つくばみらい市)パンフより
黒羽城城下町はここで撮影された。
城門前の通りを行き交う人々が見えてくる。
(つづく)