「アシガールSP」-11-
超時空ラブコメ再び
(放送日 2018年12月24日)
2018年
リビングで覚と尊と共にテーブルを囲みながら、とんでもないことを言う美香子。
美香子「今日も何も食べなかったのよ。もう5か月よ。戻ってきた時は うれしかったけど、このまんまじゃ死んでるのと変わりないじゃない」
ベッドに寝た唯が自分の髪を撫でている。
忠清に抱かれて髪を撫でられたことを思い出している。
唯「若君…。 あんな墓石 でたらめに決まってる。『永禄三年、黒羽城で生害』なんて…。・・・ん? 黒羽城? 若君と別れたの小垣城だよね? どゆこと?」
唯「 ─────── 死んだのは あの日じゃない!」
木村先生から新しい資料をもらった唯。忠清の死んだのは「永禄三年十一月」と判明する。
「この日までに戦国に戻れれば若君を助けることができる」と、知った唯は尊に頼み込む。
唯「お願い!この最後の1日だけでいい、1回でいい。新しいタイムマシン 急いで作って」
尊「むちゃ言うなよ。何年もかけて完成させたものをそんな簡単にできるわけないだろ」
唯「何、その冷たい言い方。こっちはね、 戦国で頑張ってきたんだよ。あんたは、ここで、未来で、命張って仕事しろ!」
尊「そんな 未来でって…。ん?」
唯「ん?」
尊」「未来の… 僕」
紙に何かを書く尊。
未来の僕が、した仕事・・・。
これは「第一巻 あとがき」で著者の森本梢子さんが書いていた。
「時空を超えた恋の結末って切ないものが多いですよね」
「で、思い付いたの。フトンの中で。特に斬新なわけじゃないけど、私らしい結末を」
「それで、このマンガを描きたいと思ったのでした」
その場面が「ここ!」ですね、梢子サマ。
「あんたは、ここで、未来で、命張って仕事しろ!」と命令する唯。
戦国で命を張って仕事してきたお姉ちゃんの言葉。
その必死さが尊の脳をフル回転させる。
尊「お父さんたちが書いた新しいタイムマシンのメモを、僕は未来までずっと大切に持っている。そして何十年後かの僕が、ついに それを完成させる」
新しいタイムマシンのメモに書き加える。
尊「この通りのタイムマシンが完成したら、平成30年11月23日の僕に送る」
覚「到着予定時間まで、あと… 30秒!」
美香子「あと10秒!」
覚「5秒!」
尊 <頼む 未来の僕! >
覚「あ~…」
光の中に脇差しが現れる。
唯・美香子・覚「あ~っ! あ~っ、来た~!」
尊「お姉ちゃん、行けるよ! 戦国時代に戻れる!」
脇差しを唯に手渡す。
唯「尊~。未来の尊~! ありがと〜〜う!」
以前は、娘を戦国に行かせることに反対していた両親だったが、もう覚悟はいいぞ そこの女子(?)、状態。
良いも悪いもない、行ってらっしゃい!
自分の人生だもの、好きに暴れていらっしゃい!
家族皆の力添えで、飛び立つ唯は心強かろう。
未来の僕に脇差しのタイムマシンを送るというアイディア。
時空を飛ぶ物語だけど、ラストを切なくさせない秘密があるらしい。
(つづく)