水戸市植物公園 春よこい! <1>

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清掃車の可愛い行列

 

水戸市植物公園 <1>

テラスガーデン、観賞大温室、熱帯果樹温室、植物館…、など見どころいっぱいの植物園。

現在は、観賞大温室等の暖房に清掃工場の余熱を利用しているとのこと。

 

 

 

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入口のオーバーブリッジを渡る。

爽やかで冷たい風。花たちが待っている。

 

 

 

 

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テラスガーデンの花壇。

 

 

 

 

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池のサギ。

 

 

 

 

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サギやカモやカラス。

冷たい水の中で丸くなって眠っているのもいた。

 

 

 

 

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鑑賞大温室の中庭。

 

葉ボタンでできた「イノシシ」。

今年の干支でお祝い。

中央左端に白葉ボタンで小さく○ができているところが鼻。

 

 

 

 

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鑑賞大温室の建物。

 

 

 

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ウツボカズラ

 

壺に落ちた虫を消化液で溶かして食べる。

 

 

 

 

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アガベ(笹の雪)。

 

葉からカールした白い糸が出て美しい。

30〜40年で開花するらしい。
説明によると、日本では開花の知らせがまだないそうだ。

開花が済むと、株が枯れて死んでしまう。

 

 

 

 

 

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ドンベア。

 

大きな花の房が垂れる。

マダガスカル原産。

 

 

(つづく)

 

 

 

アシガール・私的(素敵?)覚え書き 最終回 -4-

 

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アシガール・最終回 -4-「若君といつまでも!」

 


高山の陣。


和議のために忠清と成之を迎える宗熊。

  • 忠清「宗熊殿。今後、わしは貴殿と争うつもりはない。むろん、攻められれば守らねばならぬ。だが、わしからは一切攻めぬと、ここで誓おう」


本陣で杯を交わす宗熊と忠清。

  • 宗熊「忠清殿。阿湖姫は…、阿湖殿ではなかったか。かの姫はご無事か?」
  • 忠清「名は唯と申す。今は黒羽城にて体を休めております」
  • 宗熊「わしは唯殿に言われたのだ。戦も祝言も人の言いなりにはなってはならぬと」


ふたりは微笑みあう。


陣を出る忠清と成之。

  • 成之「捕らえどころのない男なれど、忠清殿の真意は伝わったようでございますな。忠清殿と宗熊殿、おなごの好みが同じとは…」


笑う忠清と成之。


得体が知れない宗熊。
しかし、宗熊は初登場のときから悪人ではなかった。政治力は弱いが、心底に流れる善人の気配。


座敷牢にいた唯が宗熊に「戦だって祝言だって、人の言いなりになってちゃ駄目だよ」と、かけた言葉が生きていた。
宗熊からそれを聞いた忠清は、笑わずにはいられない。
「唯は敵の真っただ中にいても、唯だなぁ。敵の若君にまで、説教してる」。


成之の茶化しなんて、なんでもない。


この和議が、後々尾を引いてくる。戦の世はすんなりとはいかない。





黒羽城。

  • 唯「戦、終わりましたぁ!」


居室に駆け込む唯。

  • 唯「うわっ! ごめんなさい」


背を向け、忠清が眠っている。

  • 唯「若君…」


忠清の寝顔をのぞき込む。

  • 唯「若君、痩せた?」


目を覚ます忠清。

  • 唯「わっ! あっ…」


アクビをし、起き上がり唯を見る。

  • 忠清「傷の具合はいかがじゃ?」
  • 唯「ああ、そういえば、ふふふっ、忘れてた」


傷めた方の腕を振り回す。

  • 忠清「お前らしいのう」


唯の頬に触れる忠清。

  • 忠清「この傷は…?」
  • 唯「これは…、山を下るとき、木の枝で」
  • 忠清「済まぬ、わしのためにお前をひとり、敵陣の真っただ中へ走らせてしまった」
  • 唯「やっぱり…。私、山の中を走りながらずっと思ってたんです。目が覚めた時、若君は自分を責めるんだろうなって…。そう思ったら私、すぐにでも若君のそばに走って行きたくて。でも無事でよかった。よかった!」

 


忠清は何も敷いていない床にごろ寝をしている。
殿様の嫡男といえども、質素な暮らしぶりが分かる。


そして、あくびをしながら起きる。
「あくび」…。初めて見た忠清のあくび。
居ずまいの美しい忠清、隙を見せない忠清。あの忠清もあくびする! 

戦に勝ち、疲れもあり、心底のんびりしてウトウトしたのか。
う~む。そうして唯を待っていたのか。そうかもしれない。


戦の後、初めて会うふたり。
人づてに聞いていた互いの無事を、いま確かめあう。
広い城中はこういうとき不便だね。1DKだったら、すぐ会える。


戦が終わった。互いに生きていた。


この万感の思いを二回の「よかった!」に託した唯。


(つづく)

#アシガール #伊藤健太郎 #黒島結菜

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最終回 ー4「若君といつまでも!」

 
 

アシガール・私的(素敵?)覚え書き 「オールナイトニッポン0」

 

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健太郎オールナイトニッポン0」(2019年1月19日放送)

NHKドラマアシガール

 「若君を創る」   伊藤健太郎

 

 2017年9月23日より「アシガール」の放送が始まった。このドラマでは、皆さんに声をかけていただく頻度がグンと上がった。

 

 「アシガール」のオーディションを受けたのは、僕が二十歳のとき。監督にしごかれながら撮影に取り組んだ。

 

 5話ぐらいの撮影をしている時に、1話のテレビ放送が始まった。初めてテレビで自分のやった若君の姿を見てみると、ダメダメだった。何も出来てない自分を見て、よりエンジンがかかった。若君の考え方や若君の強さの意味を考え始めるようになった。そこから若君を、5話、6話、7話、8話・・・と創りあげていくようになった。

 1話は僕にとって本当に刺激になった。若君と一緒に僕も成長できたのではないかなと思っている。

 

 若君は強く優しい。18歳の若君は、当時の戦国武将では考えられないような考え方を持っていた。命の大切さに対する思いなどを、より若君として考えていった。

 

 「アシガールSP」(2018/12/24放送)のための撮影が始まったころは、ドラマから1年くらい空いていてとてもプレッシャーと緊張があった。現場ではドラマとほぼ同じスタッフ、キャストで創っていった。1話から12話までの言われたことを全部思い出しながら、全部見返しながら、考え直しながら、やっていった。

 

 「アシガールSP」は、ドラマの時の監督だった中島さんとは違う方だった。もし、なめた若君を創り上げたら “中島さんに殺される” と……。

 それが全てではないが、全力でやらせていただいた。あとで、プロデューサーさんに聞いた話では、中島さんが「よしよし」と言ってくれたので「ああ、よかった!」と思った。


 僕にとって、羽木九八郎忠清というのは大事な役になった。

 

#アシガール #伊藤健太郎 #黒島結菜

 


アシガール・私的(素敵?)覚え書き 最終回 -3-

 

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アシガール・最終回 -3-「若君といつまでも!」

 
 


褥で目を覚ます唯。

  • 𠮷乃「気が付きましたか?」
  • 唯「ああ、おふくろ様だ。私…、生きてたんですね」


反対側から声がする。

  • 藤尾「お目覚めにござりまするか」
  • 唯「あっ、え~っ!」


藤尾を見て驚いて起き上がる。

  • 藤尾「黒羽城奥御殿を取り仕切ります、藤尾にござります」


廊下にも侍女たち。

  • 唯「何これ、ここどこ?」
  • 𠮷乃「お城です。お前はその奥御殿にいるのです」
  • 唯「あ…、戦は? 若君さまはどうなった?」
  • 𠮷乃「援軍が小垣に向かったところです。じき勝負もつきましょう」
  • 唯「こうしちゃいられない。行かなくちゃ!」


飛び起きて走り出す唯。

  • 藤尾「なりませぬ。男のなりで戦に出るなど、もってのほか」
  • 唯「だったら、どうやって若君さまを守るっていうのよ!」
  • 藤尾「は? 守る?」
  • 𠮷乃「唯はその足にて若君さまをお守りしてきたのでございます」

 

 

「私、生きてたんですね」という唯の言葉は、戦場をくぐった者には当然の言葉だろう。死んでしまったかもしれない激しい戦い。事実、唯は鉄砲で撃たれたのだ。


11回の終わりは、「唯はもう死んだ」と思わせるシーンだった。唯は撃たれたあと、川に突っ込み動かなくなった。
もう、びっくりした。ヒーロー(ヒロイン?)が死んだら、どうなる! 


平成の世に「死ぬこと」について考える。
現実離れして難しいが、とても価値があると感じる。

誰もが一直線に「死」に向かって生きているのだから。それだけは間違いないことだから。


𠮷乃の落ち着いた立ち居振る舞い、特に胸に沁みわたる「声」。
唯を一瞬にして穏やかにさせ、安心させてしまう。
戦国時代にタイムスリップした唯が、どんなに𠮷乃を頼ったことだろう。𠮷乃が唯を生かしてきた。


藤尾の存在も際立っている。
「SP」では、キャラ変した藤尾サマが登場する。見落としてはならない!



 

廊下の侍女たち。

  • 侍女「このような暴れ河童を若君様がご寵愛とは…」


侍女を見る唯。

  • 唯「ごちょうあいって、え? 超・・・超、愛してるってこと !? 」
  • 吉乃「た~わ~け~」

 

唯の言った「寵愛…」は、𠮷乃に「たわけ」と言われてしまった。
広辞苑で調べたら「寵愛 = 特別に愛すること」とあった。例文として「主君の“寵愛”を受ける」ともあった。唯の解釈「超、愛している」は、大正解だ。
𠮷乃は「他の人々の前でそんなことを言うのではない」と、たしなめたのだろう。もちろん、「ちょう」の漢字が違うけど。


唯を「暴れ河童」(名付けはピッタリ)と陰で言っているらしいこと。

唯の存在は、城の女たちの格好の話題だと思う。あのような服装で跳び回り、髪を長くするのが定石の時代にベリーショートにしている。この男の子のような女の子を「あの若君」が愛しているなんて!!!!!!

なかなか結婚もせず、側室もとらない若君が、侍女たちの間では噂の的であり憧れの的であるらしいこと。
あの若君とこの暴れ河童のカップル。

侍女たちの普段が垣間見られる。


(つづく)
  #アシガール #伊藤健太郎 #黒島結菜

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アシガール・私的(素敵?)覚え書き 最終回 -2-

 

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アシガール・最終回 -2-「若君といつまでも!」



忠清を救いに行ったはずの成之たちを、伏兵が襲う。
そこに現れた忠清は成之と共に闘い、高山の兵を斃す。


忠清は「唯が撃たれた」と教えられ、急ぎ羽木の陣へ向かう。

  • 忠清「唯! 唯 !! 」


女物の着物に着せ替えられた唯が、むしろに横たわっている。

  • 唯「若君、無事だったんだ」
  • 忠清「たわけ、この忠清をたばかり、ひとり山を下るとは」


起き上がろうとする唯を助ける。

  • 唯「でも、うまくいったでしょ?」
  • 忠清「この大たわけ!」


唯を抱きしめる忠清。


この光景を陣幕を上げて覗いていた成之、木村、源三郎、小平太、如古坊らは、そっと幕を下ろす。

 

ピンクの着物を着ている唯を見て、初めて「おなごであった!」と驚いているような小平太。
その口が「ナント!」と動いている。

お~い、小平太さん。義理の兄妹として同じ屋根の下で暮らしていたんじゃないの? 唯の剣術の先生だったんじゃないの?

どこを見ていたか疑いたくなる小平太さん。そんな些細( !?  男性か、女性かだぜ!)なことにこだわらないのは好きだけど……。


唯はこの時、怪我と疲れと寒さで意識朦朧。たぶん、忠清に抱きしめられている自覚はない。

いいさ、いいさ、大仕事をしたのだから。



忠清は、唯のどこか性を超越しているところや、童のようなところも愛しているのだろう。
 
 
(つづく)
 
#アシガール #伊藤健太郎 #黒島結菜

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アシガール・私的(素敵?)覚え書き 最終回 -1-

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アシガール・最終回 -1-「若君といつまでも!」


最終回のストーリー

高山の銃撃の中を走り抜け撃たれた唯は、成之らに忠清の行方を告げると倒れてしまう。
成之は足軽の唯之助が、実は忠清の最愛の女性・唯であるとみんなに語り、一同は仰天する。
忠清は救いにきた成之とともに、高山と戦う。



撃たれた唯は成之たちに救出され、傷の手当てを受ける。
忠清の行方を知らせる唯の前で、作戦についての言い争いが始まる。


成之の言葉を「罠ではありますまいのう?」と疑う小平太。

  • 成之「わしが信じられぬか。ならば好きにせえ」


立ち去りかける成之。

  • 唯「兄上さん! 信じてこなかったのは兄上さんのほうじゃない!」
  • 成之「何だと?」


忠清の考えは「違う」と、唯は続ける。

  • 唯「兄上さんと一緒に羽木を守るって、ずっとそう思っていたんです! 如古坊だって…」
  • 成之「如古坊」
  • 唯「山奥の寺でずっと高山を見張ってたの。兄上さんに何かあったら許さないって」
  • 成之「如古坊が?」
  • 唯「兄上さんは自分が気づいていないだけで、大切なものをいっぱい持っているんですよ! 若君さまだって、如古坊だって、母上さんだって!」


成之に向かって力強く一歩出る唯。

  • 唯「つまらないことで意地張ってないで、さっさと助けに行ってあげて! …… ウッ!」


倒れる唯。


 《自分が気づいていないだけで、大切なものをいっぱい持っている》

朝、目覚めて。

「あ、見える」
「あ、聞こえる」
「あ、寒いってわかる」
「あ、歩ける」

こんなことに気づくようになったのは、いつだったろうか。
ある日、気づきはじめた。


しかし、失って初めて気づくものもあるだろう。たぶん、その方が圧倒的に多い。

「ある」ことに気づかない。
生まれたときから持っていたから、ふつうのことだから。
実は、かけがえがない事柄なのに。


唯の言うように、人との繋がりもそう。
「ある」ことに慣れすぎて存在を忘れる。


もっともっと、身近な人の存在に気づけるようになろう!





唯を助け起こす木村と小平太。

  • 木村「これはいかん」
  • 小平太「体が火のようじゃ」
  • 木村「誰か、薬師を呼んでまいれ! あと、むしろもな。汚れた着物は脱がせ。むしろで巻いてやれ」
  • 成之「 待て。木村、急ぎ城より妻女を呼べ」
  • 木村「はっ?」
  • 小平太「何故でござる」
  • 成之「唯之助は……、おなごじゃ」
  • 小平太「は?」
  • 木村「ホホホッ。これはまた何という…」
  • 成之「まことのことじゃ」
  • 木村「よろしい。着物を剥げば話は早うござる、源三郎」
  • 源三郎「はっ」


唯の着物の襟をつかみ脱がそうとする。

  • 成之「やめよ! この者は、おなごである。それもただのおなごではない。忠清殿が命がけで取り戻しに行かれたおなごであるぞ!」
  • 小平太「まさか !? 」

 

  • 唯「兄上さん……。若君をお願い」

 

朦朧とした唯。


小平太を見る成之。

  • 成之「本隊を頼む。若君はわしが迎えにまいる。わしを信じてもらえるか?」
  • 小平太「心得ました」

 


撮影の日は、ことさらに寒い日だったそうだ。
しかも、雨。雨脚は強い。
撮影場所の上に、テントのようにブルーシートを掛けたという。ときおり、シートにたまった水がドバーッと落ちた。
下はドロドロのぬかるみ。


唯を演じた黒島結菜さんは、ぬかるみに敷かれた戸板の上に横になっている。他の人たちも雨に濡れて立っている。


武士たちは手甲、たっつけ袴、脚絆、鎧、陣羽織、地下足袋のような履き物などを身につけている。
肌が露出している部分は、首が少しと顔面くらい。


黒島さんは、いつもの足軽姿で鎧などはない。薄い着物の袖は肘まで。半袖半ズボンという感じ。しかも左上腕に怪我をしたので、袖は肩近くまで切り取られている。


たぶん、メイクだけではなく、唇は真っ青。
おそらく、芝居だけではなく震え続けている。



役者は命を懸けて芝居をする。


戸板に横たわり、髪も顔も喉も腕も脚も細かいごみだらけ。頬に傷を負い、びしょ濡れの黒島結菜さんの…………


なんて美しいことか !!!


(つづく)
 
#アシガール #伊藤健太郎 #黒島結菜
 

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最終回 ー4「若君といつまでも!」

 
 

「アシガールSP」まで あと1時間とちょっと !!!!!

 

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アシガールSP」が、もうすぐ始まる! 

 

ずいぶん長かったような、過ぎてみれば、あっという間のような。

 

スペシャルまでに、今までのドラマ全12回分を書くつもりでいたが………。

 

とてもとても、そういうわけにはいかなかった。

全部で12回書けば終了のつもりが、21回を過ぎてもまだ終わらない。

 

スペシャルを観て、それからまたマイペースで続けることにしよう。

 

それでは、ごゆっくりご鑑賞のほどを。

 

 シャッ!

 

 

  #アシガール #伊藤健太郎 #黒島結菜 

 

 

アシガール・私的(素敵?)覚え書き 第11回 -2-

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アシガール・第11回 -2-「走りぬけ!愛のために」

 


悪丸が見つけた山寺でおかゆの接待を受け、泊まることに。
寺には如古坊がいた。
納屋に唯と悪丸が案内される。

  • 唯「悪丸! 寝ちゃ駄目だよ。如古坊が高山の連中に告げ口するかもしれないから」
  • 悪丸「心得た」


次の瞬間、熟睡のふたり。


えっ! 部屋割りが違うのではないかい?

悪丸+唯? えっ、それってもしかして。

あっ、そんなことないか。

どんな部屋割りだったら、良かったのか。

1 (唯) (忠清) (悪丸)
2 (唯&忠清) (悪丸)
3 (唯) (忠清&悪丸)
4 (唯&悪丸)(忠清)
5 (唯&忠清&悪丸)


あなたならどれを選びますか?




ムフフ、ただ遊んでみただけです。ごめんなさい。






寝相の悪い悪丸の脚が唯のお腹を蹴る。
起こされた唯は、庭に出る。

  • 唯「わ~、すごい星空」
  • 忠清「眠れぬのか?」
  • 唯「あっ、若君」


奥の寝間から忠清が出てくる。

  • 忠清「夜が明ければまた歩くぞ」
  • 唯「若君こそ、しっかり眠らないとだめですよ」
  • 忠清「わしは慣れておる。戦場ではいつも眠りが浅い。すぐに目が覚める」
  • 唯「私はどこでもすぐに眠れるんですけれど」
  • 忠清「…であろうのう」
  • 唯「悪丸に蹴られちゃって」
  • 忠清「悪丸め、けしからんやつじゃのう」


笑うふたり。


あの部屋割りは問題だったね。

とも、いえないか。

忠清に思いがけず会えたもの。

「しっかり眠らないとだめ」という姉さんぶった唯の言葉。お母さんパワーが出ている。いつも背骨を伸ばしている忠清はちょっとデレッとする。

「どこでも眠れる」と言う唯に、「…であろうのう」と返す忠清。確かにそうだけど、どこで知ったの。唯の行動をよくウォッチしてきたんだ。

忠清は嫉妬してもいい場面だと思うけど…。


忠清も悪丸が大好きで信じているんだね。




空を見るふたり。


流れ星。
ふたりの目が合う。
縁に座る忠清。

  • 唯「あの、助けに来てくれてありがとうございました。まさか若君が来てくれると思わなかったから、私、すごく嬉しくて」
  • 忠清「お前を助けに行くよう送り出してくれたのは阿湖姫じゃ」
  • 唯「阿湖姫が?」
  • 忠清「お前を助けるのは、わししかおらぬと。お前を思うわししか」
  • 唯「お前をって…。本当に?」


微笑む忠清。


背を向け頬をたたく唯。

  • 唯「しゃっ!」


忠清を見る。

  • 唯「わたし、長沢城でずっと思ってました。明日、死ぬかもしれない。明日宗熊と結婚させられるかもしれない。何が起きるかわからない。こんなことなら、もっと早く腹を決めてれば良かった。次に若君とそういうチャンスがあったら絶対に逃さんぞと…」


コブシを握り前のめりで忠清に近づく唯。


唯清め。まっすぐに言う方法を習わなかったのね。
「阿湖姫が『お前を助けるのはわししかおらぬ』と。『お前を思うわししか』と言っていたよ」


こんな言い方をされたら、「えっ?」って考えちゃう。
「お前」が「私」で、「わし」が「あなた」で。


唯を思うのはこの忠清。


だからぁ、「わしは唯が好きなのじゃ」ってどうして言えない。

これが、一国の総領として育てられた忠清の精一杯か。


「次に若君とそういうチャンスがあったら絶対に逃さんぞ」と言い切った唯を見習いなさい!




 

  • 忠清「ははっ、まるで敵陣に切り込む勢いじゃのう。ははははっ・・」
  • 唯〈 私、超フライングってこと? 〉
  • 唯「失礼しました」


行きかかる唯を後ろから抱き締める忠清。

  • 忠清「笑うて悪かった」


唯を見つめ頬から耳に触れる忠清。


唯〈 こ…これは絶対…目をつぶる場面だ 〉


目を閉じる唯。

唇を近づける忠清。

  • 如古坊「おいっ!」


如古坊が来る。

  • 唯「ああ、何よ。いいところだったのに」
  • 如古坊「ふもとから松明が上がってくる」
  • 忠清「何だと!」

 


思わず笑ってしまった忠清は、ただただ唯が可愛かったのだろう。

第4回で ♬おお牧場は緑♬ を歌ったあとのこと。
「わしは休む。ふくも来るか?」と褥に誘い、唯がためらっていたら「腹が決まったら参れ」と。
ジェントルマンよね。無理矢理だって文句の言えない立場なのに、余裕で待っていたものね。

唯はジリジリ後ずさりして部屋を出ていってしまった。


山寺でも、
「案ずるな、このままでは死ねぬのであろう」と唯を安心させる忠清。
「死ねません。せっかく腹を決めたのに」と真剣に応える唯。

急がない忠清は点数が高い!






 
忠清・唯・悪丸・如古坊の4人は、山路を走る。
途中、羽木勢と高山勢が川をへだてて対陣しているのが見える。


唯は、反対する忠清をでんでん丸で気絶させ、一人、羽木の陣地まで走ることを決心する。

  • 唯〈 もう二度と会えないかもしれない。そう思いながら、何回離れなきゃならないんだろう 〉

 


一緒にいるという選択肢もあるのに、愛しい人を助けるために離れる方を選ぶ。どこまでも真っ直ぐな唯。
愛しい人が増え、その人の周りの者をも助けるために命を投げ出す唯。


あの唯が…。


授業中は居眠りし、先生を「みそ田楽」と間違える。友だちの恋バナには無関心。食べることは最重要課題。走りが速いのだけが取り柄。
なんてことのない高校生の中に、こんな誰もできないようなことに挑む心と力が秘められていた。


言い換えれば、どんな人にも、さらに言えば、全ての人に、力が秘められている。


そう気づかされているのかな。






唯はひとり、険しい山路を下りる。
でんでん丸を使い、足軽の衣装を敵兵から奪って敵陣に潜入する。


そこへ、敵の言葉に騙された成之や小平太たちが川向こうを歩いてくる。
成之を狙う鉄砲隊が配置につく。

  • 唯「あ…」


飛び出す唯。坂口を押しのける。

  • 坂口「あやつは間者じゃ! 撃て!」


成之に向かい、川の中を走って横切る唯。

  • 唯「あっ! こっち来ちゃ駄目!!」


唯を狙う銃声。

  • 小平太「何じゃ、あれは? 高山の足軽が味方から撃たれておる」
  • 成之「唯之助…?」


銃声が続く。

  • 唯「あっ。わっわっわっ!」


後ろ手に頭をかばい、走る唯。

  • 小平太「唯之助じゃ、唯之助が走ってきます」
  • 唯「兄上さん、来ちゃ駄目!!」


銃声!


流れの中に倒れる唯。



特集ドラマ「アシガールSP」のインタビュー 2018.12.14

忠清役の伊藤健太郎さんと、女子高生役の黒島結菜さんへのインタビュー。

Q 印象的なシーンを教えてください。

  • 伊藤「僕は断然、忠清と唯が心を通わせるシーンですね! そこで唯は、忠清の腕の中で“もし2人で現代に戻ったら”という願望を言うんですね。その唯がね、すごくかわいかったんですよ!」
  • 黒島「健太郎さん、そのシーンのモニターチェックのとき、こぶしを握って「う”ぅぅぅぅぅ!」って悶えてましたよね(笑)」
  • 伊藤「悶えましたねえ(笑)。唯は、自分の生きている時代を捨ててで も好きな人のために行動できる人。人として大きいんです。でも反対に、すごく子どもっぽいところもあって、そのギャップがひかれる部分でもあるんだろうな と思います。そのシーンは思い出すだけでキュンときます!(笑)」


「人として大きい」唯。

唯・16歳、忠清・18歳のときに、この物語は始まっている。
戦国と現在では、年齢の持つ意味は違うだろう。しかし、子どもと大人の狭間にいる忠清と唯が、その年でしか経験することのできない悲しみや喜びに出逢う。


「その年でしか……」というなら、現在あるすべての人の年も「その年でしか……」ない。

だから、幸せや楽しみ、苦しみもやはり、その年でしか経験できない。


かけがえのない、命の一瞬。


◎ アシガール特別編『唯&若君 時空を超えた恋のキセキ!』
   2018年12月23日(日)【NHK総合】 16時30分から17時55分
    『アシガールSP』のこれまでをまとめた特別編


◎ 特集ドラマ「アシガールSP」
   2018年12月24日(月・祝)【NHK総合】21時から22時30分
    超時空ラブコメ再び!平成女子高生と戦国若君の恋の行方は!?


「SP」が刻一刻と迫っている。
 

(つづく)

#アシガール #伊藤健太郎 #黒島結菜

アシガール・私的(素敵?)覚え書き 第11回 -1-

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アシガール・第11回 -1-「走りぬけ!愛のために」

 

第11回のストーリー

忠清によって高山から救いだされた唯に、高山親子が放った追っ手が迫る。

逃れる唯と忠清は、山寺で一夜を過ごすことに。

跡取りの忠清が高山領にいると知って羽木家は大騒ぎになる。


長沢城の座敷は煙で何も見えない。

  • 唯〈 もしかして、あれを使ったのかも? 〉


咳き込む声。

  • 唯「若君 !? 」
  • 宗熊「宗熊です!」
  • 唯「クマ? 」
  • 宗熊「宗熊が、いまそばに!」
  • 唯〈 クマに恨みはないけど、触ってきたら… 〉
  • 宗熊「姫~!」
  • 唯「ん、なろ~!」


唯は、突然肩に掛かる手を振り払う。

  • 忠清「わしじゃ! 唯」


ゴーグルをつけた忠清。

  • 唯「若君!」


近寄ろうとした唯は、忠清のゴーグルにおでこをぶつける。

  • 唯「あっ、痛い!」
  • 忠清「大事ないか」
  • 唯「大丈夫でぇ~す」
  • 宗熊「阿湖姫~」
  • 忠清「わしの背に」


唯を背負う忠清。

  • 忠清「いましばらくの辛抱じゃ」
  • 唯〈 夢みたい。若君の背中、…そして 〉
  • 唯「若君の髪~」


忠清の髪に顔を埋める唯。

  • 宗熊「阿湖姫! もそっと近くに。なぜ逃げるのだ」
  • 忠清「宗熊が侍女をお前と間違えておる、あっははははっ!」
  • 唯〈 こんな状況でも余裕で笑えるなんて〉
  • 唯「チョー好き!!」


背中から抱きしめる唯。

  • 忠清「苦しい !!」



脱出劇の始まり。

忠清、たった一人(…悪丸もいるよ…)、敵方の城中。

どうやって救い出すのかと思ったら、尊の発明品だった。

けむり玉がこんなに有効とは!


宗熊だと思ってパンチした唯の手を、忠清は軽くキャッチした。
一人だけ目が見えているものね。いやいや、忠清は反射神経が優れているからね。


おんぶしてもらった唯は、突然地獄から天国へ。

いつも眺めるだけだったこの肩、この背中、この髪。

いつも(たぶんだけど)触りたかった髪に顔を埋め、首にしがみつく。

「苦しい !!」と返す忠清のちょっと冷たいところも、唯はチョー好きだろう。







夜。天野家。

褥で目を覚ます信近。
目の前に父・信茂。


  • 信近「まだ、起きておられたのですか」

  • 信茂「どう思う? 唯之助のことじゃ。返す返すも奇妙でならぬ。一国の総領が足軽ごときに命を懸けるとは尋常ではあるまい。なぜ若君は唯之助にそこまでして..」

  • 信近「グ~、グ~」



座ったまま眠る信近。



信茂に扇子で額をたたかれる信近。


  • 信茂「唯之助とは何者じゃ!」

 
 


真夜中の疑問。


背筋がゾォ~ッとした。
信茂は、悪い意味で唯を疑ったのだと思ったから。

ある日、現れた足の速い小僧。全く素性の知れない男の子。
それでも、信茂は唯の強い希望を聞き入れ小荷駄組に採用した。
さらに、忠清のお馬番に昇格させた。
追われた唯を天野家の使用人として屋敷にかくまいもした。


唯をどんどん身近に置くようになったが、信用していいものか疑いを捨てられないでいたのでは…。

信茂に「何者じゃ!」と疑われては唯の身が危ない。


しかし、これからのストーリーで信茂の考えが明らかになる。
大事な場で忠高を説得するのが「じい」だから。

やはり、ただものではない「じい!」。



慧眼の士であった。







朝靄の中、険しい山道を進む三人。

  • 忠清「川に沿うて歩けば迷わぬと思ったが…」
  • 唯「悪丸さぁ~、少しは気ぃ利かせてくれない? 離れて歩くとか出来ないわけ?」

  • 悪丸「出来ぬ。若君のそばを離れてはならぬ。おふくろ様に言われた」

  • 唯「若君、どう思います? この態度 ! 」



忠清の返す笑顔に唯の足も軽くなる。
 


手も足も泥まみれの唯。もちろん、悪丸も。
忠清はさすがにそう汚れてはいない。

唯の着物は膝丈にカットされている。
歩くのに邪魔だからと、忠清か悪丸が引き裂いたのか。切り口がほつれている。


唯は弓籠手を身につけている。
羽木城で、唯を助けに出発する忠清がまとっていたものだ。
夜の羽木城では、暗いから弓籠手の色がよく分からなかった。
たぶん、昨日まで忠清が着ていた。
 
今朝、着方や紐の結び方がわからない唯のため、「寒いからこれを着なさい」と忠清は着せてあげた? かもね♡


唯は白い着物(寝巻?)に、帯は前結び。朝の光に見る弓籠手は、鮮やかなオレンジ色。左半身から左腕にかけての体を覆い、暖かそう。

唯に、よう似合うておる。ブカブカだけど。


唯は悪丸に「離れて歩くとか出来ないわけ?」とムリを言うが、ここは離れないほうがいいと思うよ。(私見(笑))


笑って返す忠清。

忠清は唯を、唯は悪丸を、ときどき振り返り見守る。
厳しい状況の中、なんて親しく楽しそうな三人だろう!


どこかにハイキングしているようなウキウキ気分さえする。






山の中を歩く忠清。

疲れ切った顔の唯が続く。
へたり込む唯。

  • 唯「もう駄目だ。二日、水だけなんて…、新記録です」
  • 忠清「ハハハ」



目の前にキノコが生えている。



唯の腹の虫が鳴く。
キノコに手を伸ばす唯。
忠清がキノコを投げ捨てる。

  • 忠清「腹を壊すぞ」



忠清を見る唯。

  • 唯「あっ」



初めて会った時の忠清を思い出す。


唯の脳内では……、忠清は太刀を唯に突きつけながら、「どこから参った」 と詰問していたっけ。


「初心忘るべからず」とはこういうことか。


シリーズ第1回、刀を向けた忠清に一瞬で恋をする唯。


♫ 出会った頃の二人に も一度戻ってみよう そして二人で手をつなぎ しあわせになろうよ ♫



初めて出会ったとき「お腹が空いたからキノコを食べる」という唯に、忠清は「毒じゃ。食うたら心の臓が止まる」と教える。


毒キノコだと親切に教えたのだと今まで信じてきた。
でも、きっと毒ではなかったと考えられる。
本当に毒だったら「好きなだけ食せ」とは言わないだろう。実際に唯は、ほおばってしまったのだから。忠清の止めるのが遅ければ死んでしまう。


ある意味、初対面の人をからかったのだろうか。いやいや、小僧に興味を持ったのだろう。


今回の忠清は、キノコを黙って遠くへ放り投げ「腹を壊すぞ」と言う。
親切の度合いが違っている。

忠清にとって、唯はやっぱり大事な人になっている。




 
 

  • 唯「若君だって何も食べてないのに、なんで平気でいられるんですか。いつもと全然変わらない」



腰を下ろす忠清。

  • 忠清「そうじゃのう。幼いころより、父上から幾度も言われておったのじゃ。まず徒歩で戦う雑兵の腹から満たせ。大将は食らわずとも笑っておれと」
  • 唯「大将なのに?」

  • 忠清「実のところ、大将の一番の役目は痩せ我慢じゃ」
  • 唯「小さい頃から、そんなこと教えられるんだ」



忠清を見つめる唯。


  • 唯「なんか…」

  • 忠清「何じゃ?」
  • 唯「なんか今…、モーレツにギュッと」



忠清に向かい手を伸ばす唯。

  • 唯〈 やっぱりダメだ。阿湖姫に悪いもん 〉



ちょっと改まった様子の忠清が…。

  • 忠清「唯…」


 

水や食べ物を探しに行った悪丸がもどってくる。


  • 悪丸「若君! 向こうに寺がある。人もいる」

 


「雑兵の腹から満たせ」と教える父・忠高は名君であろう。
威張ってばかりのように見えるが、家来や領民に慕われていると思われる。だって自分が食べなくても兵士に食べさせ、自分は笑っているのだから。



このとき忠清は唯の「お母さんスイッチ」を押したかもしれない。

唯はギュッとされたいのではなく、ギュッとしたいと手を伸ばした。


「痩せ我慢じゃ」と言った後の忠清は、肩をすぼめ少し震えるようにして寂しそうに感じたから。

忠清は今まで周囲に強い部分を見せてきた。しかし唯には「大将の役目は痩せ我慢じゃ」と言えるほどに自分の内側を出し始めた。


♬ 言えずに隠してた昏い過去も( !? )あなたがいなきゃ永遠に昏いまま♬


唯には言えた。


さあ、さあ、ここでクイズです。

Q 悪丸がもどってきて、忠清の言葉を遮ります。忠清が「唯…」と呼びかけた言葉の後には、何と言ったのでしょうか。


  
悪丸め、タイミングが最悪 !

  最悪なのは如古坊も !!
  源三郎もだ !!!



すみません。つい先走りしました。


妄想はいっぱいあるけれど。
答えはわかりません。たぶん永遠に。


重ね重ね、すみません <(_ _)>



(つづく)



#アシガール #伊藤健太郎 #黒島結菜

 隠れ屋「きたざき」


レストラン「きたざき」


表のメニュー表がすてき。


那須街道を上る途中のアジアンオールドバザールで右折し、ステンドグラス美術館へ向かう道の右側にある。


いつか行ってみようと思っていた。







コンセプトが「森の隠れ家」という名の通り、ひっそりと建っている。







サラダ


次の写真の塩漬豚バラ肉のはちみつ焼きに付いている。


「えっ」、ランチのおともじゃないよと思うほど、皿が大きい。







塩漬け豚の蜂蜜焼き サラダ+パンまたはライス付き 1300円


名物の蜂蜜焼きは、塩漬け+蜂蜜の甘さがなんともいえず食べやすい。








スペアリブ  サラダ+パンまたはライス付き 1600円


トマトベースのソース。


盛りつけがきれい。






おしゃれで落ち着いた雰囲気。


また行こう!

  • 「きたざき」レストラン